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公的保険の次が私的保険

竹中稲荷神社(20181030)

ファイナンシャルプランナーが受ける相談で、意外に多い質問があります。それは、

「どんな保険に加入したらいいんでしょうか」

 

もっともなことです。そこが知りたいからそこファイナンシャルプランナーにご相談される訳で、この質問にしっかりお応えしなければいけません。私がこの質問を受けた時、まず最初にご説明することが一つ、それは「保険会社が販売している保険(私的保険)は、あくまでも足りない部分を補うもので、なにかプラスαを得ようとするものではありません」とお話ししています。

 

私も含め、皆さん制度の違いこそあれ社会保険に加入しています。万が一亡くなったとき、病気やケガで医療機関にかかったとき、治療中や治癒後も一定期間仕事ができずに収入を得られないときなど、100%補填はされないものの一定の給付を社会保険から受けることができます。最も身近な例でいえば、病院での会計で支払いが3割で済んでいるのは、残り7割が加入する健康保険から支払われているから。更にその3割も一定額を超えると「高額療養費」という仕組みで負担が軽減されるようになっています。こういった公的保険の仕組み、意外に知らないことが多いのです。

 

もしこういった仕組みを知らないと、何かあったときの準備のすべてを民間の保険でカバーしようということになります。これでは保障の重複となり、保険料のムダとも言えます。保険会社の生命保険や医療保険の加入を考える場合、まずは自分が加入している公的保険から受けることができる給付と、そこからいくら足りないのかを確認することがポイントです。よく雑誌やネットの見出しで、「40歳代で万が一の時は〇〇万円不足」といった記事を見かけます。間違いではありませんが、不足額はそれぞれが置かれている環境によって千差万別、一概にいくらとは言えません。特に死亡保障の場合にその不足額を求めるには実に多くの要素が必要となります。生命保険会社の営業員が、何の根拠もなく保険金額を見積もって作成してくる資料は私から言えば論外です。

 

もし、何かあっても貯蓄で賄えるほどの相当の資産があれば、強制加入となる社会保険は別として、生命保険や医療保険への加入は必要でないかもしれません。あくまでも足りない部分を補うのが私的保険であり、何かに乗じて収入を得るというものでもありません。よくよくその「足りない金額」を考えて加入を検討してみてはどうでしょうか。

 

 

2018年10月30日 07:47
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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社会保険労務士
マンション管理士
一柳 賢司

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