医療機関での手続きがかわるかもしれません
病院等の医療機関にかかるとき、必ず必要になるのが健康保険証の提示。来年からこの手続きがかわるかもしれません。
健康保険証は初めて医療機関にかかるとき、あるいは通院で月が替わったとき等に窓口で提示を求められます。理由は皆さんも御存知の通り、健康保険の被保険者であることの確認のため。これによって医療費の自己負担割合が決まります。また、医療機関は原則残り7割相当の医療費をどこの保険者に請求すればよいかといった情報を取得します。
来年4月からの外国人労働者の受け入れ拡大の議論の中で、外国人が健康保険証の提示の際に、在留カードなどの顔写真付の身分証の提示を併せて求めることを政府が検討しています。今でも多かれ少なかれあるといわれている「なりすまし受診」を防ぐためとのことで、外国人差別とならないよう、日本人にも同様の手続きを求めることになりそうです。健康保険証と言えば、以前は身分証明書として一般的に利用できましたが、顔写真が付いていないためか最近は利用できないことも多くなっています。ということは、健康保険証だけでは本人確認は不十分、とはいえ医療機関も提示された健康保険証の情報とあまりに似つかない人でなければ、本人と信じるしかない。なんとも不完全であるのが現状なんですね。
そもそも他人の健康保険証を利用して治療を受けることは立派な犯罪ですが、他人の健康保険証を使って病院に行った経験のある人はいるでしょう。私自身ではありませんが、学生時代にバイト先の店長がバイト中にけがをした学生に自分の健康保険証を貸している行為を見たことがあります。今にして思えばこれは二重でアウト、本来は労災であるのに健康保険を利用したこと、そして他人の健康保険証で治療を受けたこと。もう時効とは言え、本人の氏名と住所を名乗り、年齢が近ければ初めて行く医療機関ではおそらくチェックはできません。本人確認は外国人労働者の件に関わらず、必要だったと思います。
でも、顔写真付の身分証といっても誰もが持っているものでもありません。そんな人はどうすればよいのでしょうね。やはり一番いいのは健康保険証自体に顔写真を付けることだと私は思うのですが。