続・マイナンバーカードの普及率が発表されています
総務省のホームページでマイナンバーカードの最新の普及率(12月1日現在)が公表されました。
マイナンバーについては、前職で利活用が始まる以前に、ある機関での影響についての分析案件にかかわったこともあり、個人的な思いもあってこのブログでもしばしば取り上げているお題です。前回は9月13日、そのときの表に今回の普及率を追加してみました。
年月 | 交付率 | 前回からの増加率 | 1ヶ月あたり |
---|---|---|---|
平成29年3月8日 | 8.4% | ー | 0.6% |
平成29年5月15日 | 9.0% | 0.6% | 0.3% |
平成29年8月31日 | 9.6% | 0.6% | 0.2% |
平成29年12月1日 | 10.2% | 0.6% | 0.2% |
平成30年3月1日 | 10.7% | 0.5% | 0.16% |
平成30年7月1日 | 11.5% | 0.8% | 0.2% |
平成30年12月1日 | 12.2% | 0.7% | 0.14% |
毎回、「着実に」増えていますが、ここまでくると統計的に平均化してくるのでしょうか。なかなか進んでいないように思えます。
マイナンバーカードの発行が始まったのは平成28年1月、丸3年が経過しようとしています。単純計算すると50%を超えるまでにあと10年程度必要となります。でも少し気になるのが、マイナンバーカードには「有効期限」があること。カードの表面に記載されていますが、その期限とは20歳以上の人は発行から10回目、20歳未満の人は5回目の誕生日までとなっています。また、マイナンバーカードに内蔵されているICチップを利用して、予め電子証明書の発行機能を付加している場合には、5年毎に更新が必要となります。もっともこちらはICチップの書き換えのみでマイナンバーカードはそのままとなります。
気になることとは、何らかの目的を持ってマイナンバーカードを取得した人はともかく、なんとなく取得した人が有効期限を迎えた時、再度取得するかどうかです。今の交付率はプラスしかあり得ませんが、有効期限を迎えた人が再度取得しなければマイナスになることも考えられます。「維持」できるかどうかは、そのときにどれくらいこのカードを利活用することに利便性があるかどうかにかかっているんでしょうね。使えないものを再度取得するようなことは考えられません。
もっとも、マイナンバーカードの取得率は、65~94歳までの高齢者では20%を超えています。この年代の人にとっては運転免許証に変わる身分証明書として使われているようですが、今後高齢化や免許証の返納が進むことが理由でマイナンバーカードの普及率が上がるかもしれません。
やはりもっとも劇的に普及を進めるには、健康保険証機能を持たせることが一番と思うのですが、そのためには法律改正はさておき、全医療機関に読み取り装置の設置が必要となります。厚生労働省の調査によると今年3月末の全国の医療機関数は約17万9千施設、カードリーダーを仮に1,500円とすると2億6,850万円。1医療機関1台とはいかないでしょうし、システム改修も必要ですが、さてこのお値段、戦闘機1機よりは割安だとは思うのですがいかがでしょうか。