皆さんの会社は今日で仕事納めですか?
今日28日、多くの企業・職場では仕事納めでしょうか。
今年は比較的カレンダーに恵まれ、三が日明けの4日を休むと9連休となります。有給を一括取得したり、社員の福利厚生にと一斉休業となる企業も多いのではないでしょうか。お付合いのある企業さまもいくつかは休業とされるところがあります。
さて、よく最後の営業日を「仕事納め」、最初の営業日を「仕事初め」といいます。これと似た表現に、12月28日に「御用納め」、1月3日には「御用始め」と書いてあるカレンダーがありますが、これは何のことか分かりますが。おそらく今日の夕方や夜のニュースでも流れるのではないかと思いますが、「御用納め」「御用初め」とは、行政官庁での仕事納め・仕事初めのことをいいます。「御用」は、江戸時代に役人や宮中に使える人が幕府や宮中での仕事を「御用」と読んでいたことに由来します。よく時代劇で十手持ちが「御用だ!、御用だ!」と言いながら今でいう犯罪現場に踏み込むシーンを見かけますが、まさにこの「御用」とは今でいう公務のこと。その言葉が今も使われているのです。
では、なぜ28日が御用納めで、3日が御用始めとなっているのか。行政官庁のことですからその根拠は法律にちゃんと書かれています。その法律とは、「行政機関の休日に関する法律」というもので、その第一条には次のように書かれています。
第一条 次の各号に掲げる日は、行政機関の休日とし、行政機関の執務は、原則として行わないものとする。
一 日曜日及び土曜日
二 国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日
三 十二月二十九日から翌年の一月三日までの日(前号に掲げる日を除く。)
行政機関は12月29日から1月3日までは原則として業務を行わない、と決まっているのです。今年のように29日が土曜日になれば企業と同じ様に前に繰り上がります。もちろん、警察や消防や医療機関といったライフラインに関わる公務に関する場合には例外です。
ちなみにこの法律の第ニ条にはこんな条文もあります。
国の行政庁(各行政機関、各行政機関に置かれる部局若しくは機関又は各行政機関の長その他の職員であるものに限る。)に対する申請、届出その他の行為の期限で法律又は法律に基づく命令で規定する期間(時をもつて定める期間を除く。)をもつて定めるものが行政機関の休日に当たるときは、行政機関の休日の翌日をもつてその期限とみなす。
もし何か行政機関に提出しなければならない書類があって、その提出期限が行政機関の休日と重なる場合、その期限はその直後の開庁日となるということです。知っておくとちょっとお役に立つかもしれませんね。