源泉徴収票を受け取ってそのままではありませんか
会社やパートあるいはバイト先などから給料をもらっていた人は、年末から年始にかけて、給与支払先から「源泉徴収票」を受け取ります。さて皆さんはこの源泉徴収票の数字を確認していますか。
多くの企業では社内の総務・人事部門の担当者が、あるいは給与計算の委託先にて、年末調整の事務処理を行い、源泉徴収票を作成します。この源泉徴収票は実は3枚綴りになっていて、1枚目と2枚目は「給与支払報告書」として皆さんが住んでいる市町村へ送付されています。市町村は送られてきた給与支払明細書を元に住民税を計算し、原則として皆さんが勤務している会社に住民税の徴収額を通知し、給与から住民税が控除される仕組みになっています。
この給与支払明細書と源泉徴収票に書かれている数字がもし間違っていると、本来より高い住民税が課税される可能性があります。作成時の計算に間違いがなかったとしても、その計算の元となる情報は皆さんが予め提出している「扶養控除申告書」や「保険料控除申告書」がベースになっています。もしここに間違った内容を記載して提出していると、課税の対象となる所得額が変わり、課税される税額も変わることになり得ます。そのため、この源泉徴収票を受け取ったときに、その内容が正しいかどうかチェックすることをおススメします。
源泉徴収票のうち、皆さんが提出した内容に基づいて記載されたり、計算される内容は
➀控除対象配偶者の有無
②配偶者(特別)控除の額
③控除対象扶養親族の有無
④16歳未満扶養親族の数
⑤障害者の数
⑥非居住者である親族の数
⑦生命保険料の控除額(※内訳を含む)
⑧地震保険料の控除額
⑨住宅借入金等の特別控除の額(※内訳を含む)
⑩配偶者および扶養親族の氏名
が該当します。給与や賞与の総額である支払金額や、社会保険料が間違っていることはそうそうないはずですが、念のために確認してみるのもよいかもしれません。もし間違っていれば、給与支払先である会社やバイト・パート先に申し入れましょう。虚偽の申告による脱税は違法ですが、適正な申告による節税は何ら問題はありません。もらってそのままではなく、一度チェックしてみてはどうでしょうか。