奈落の底
厚生労働省の統計に関する問題、次から次へとよくここまで問題が出てくるものです。
当初の報道からある程度は「官僚組織の中で、一部の担当者のみが知っていた? そんなことはあり得ないだろう」と思われた「隠ぺいはなかった」との当初の見解もいまや風前の灯。その隠蔽を隠すために制度を変えようとしていたこと、形ばかりの第三者委員会、予め見越しての予算計上などなど。昔、かの元国会議員が外務大臣に就任した時、外務官僚と軋轢が生じたときに外務省を「伏魔殿」と称していましたが、今の厚労省はさしずめ奈落の底。いったいこの先どうなっていくのか、私の仕事にもっとも関係の深い行政官庁だけに、他人ごととは思えません。
野党もここぞとばかりに担当大臣の辞任を求めています。おそらく今後は総理大臣の任命責任といったことも出てくるのでしょうが、通り一遍のこの対応はどうなんでしょうね。一時今の野党が政権与党であった際から続いていた今回の統計問題、大臣の責任を問うのであれば、当時の大臣も同罪のはず。これだけの問題であれば、まず原因追及と今後どうするか、国会議員として考えて欲しいのですが、結局はいつもと同じ。特に今年は選挙も控えているので、首を取った取られたが最優先。一般庶民から見れば、与党も野党も全く支持できません。
誤った統計を用いていたことによるアベノミクスの検証も大事ですが、なぜそういった調査になったのか、今後も本来の調査を続けていく上で何が必要かが最優先。民間企業なら当然の手順ですが、さてさて今後どうなるのか、まだまだ続編はありそうです。