制度の本来の主旨の戻ればいいだけのこと
このブログでも何度も取り上げてきたふるさと納税に関する議論、いままた国と地方で火花を散らしていることをご存知ですが。
その当事者、一方はふるさと納税の管轄省庁である総務省、もう一方は大阪府の泉佐野市。ふるさと納税、実質はその自治体への「寄付」にあたりますが、その見返りとして高額な商品が送られてくることが何かと問題になっています。納税者からすればふるさと納税をすることで、寄付金控除を受けることができて、なおかつ景品がもらえるというメリット、自治体としてはふるさと納税によって多くの財源を得ることができるというメリットがそれぞれにあります。
今回、泉佐野市が問題になっているのは返礼品に加えてAmazonギフト券をプラスするというもので、その名は「100億円還元 閉店キャンペーン!」。すべてが対象ではなく、期間限定かつ直接泉佐野市が設けるサイトからの申し込みという条件はありますが、今まで同市へふるさと納税をしてくれた人への感謝の気持ち込めてということがホームページに掲載されています。従来から泉佐野市は返礼率が高く、何かと話題になっていましたが今回返礼率が5割を超えるケースもあるとのこと、まるでお祝いの半返しのようです。
もっともふるさと納税の返礼品についてはなんら法律のきまりがある訳ではないので、今回のことが違法とか、やってはいけないということにはなりません。が、本来は納税者が住んでいる自治体に入るはずだった税金の一部が限りなく現金に近いモノで返礼されるというのはやはり問題があるように思います。国同様に地方でも財源不足の今の時代に、こういった不公平な制度で一部の自治体にお金が集まる制度があるのはどうなんでしょうか。
ふるさと納税の目的は総務省のホームページにも次のように書かれています。
「生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域に、これから応援したい地域へも力になれる制度であること」
個人的な意見として、この主旨に立ち戻り法律として明記すればよいだけのように思います。ふるさと納税ができるのは、「自分の生まれ育った町、住んだことのある町、災害等で多くの支援を必要とする町」に限定しませんか。