マイナンバーカードの用途がついに
1週間ほど前の朝日新聞朝刊にこんな見出しの記事が掲載されていました。
「マイナンバーカード 保険証利用が可能に」
昨年12月時点で普及率12.2%のマイナンバーカード。制度が始まってもうすぐ4年、なかなか政府の想定通りに進んでいないという現状に、とうとう手持ちのカードを1枚切ったという状況です。政府は健康保険法の一部改正案を国会に提出し、2020年からの実現を目指すようです。
当初から健康保険証としても利用できれば利便性も上がり、普及しやすくなるのではという意見はありました。私もSE時代に、マイナンバー導入に併せてある団体の内部システムの影響調査に関わったことがあるのですが、その時にも健康保険証として利用できるかどうかを検討した経緯があります。ただ、その際に制約になったのが「マイナンバーカードはむやみに提供できない」ということ。
内閣府のホームページに掲載されているQ&Aには以下のような記載があります。
Q1-7 マイナンバーは誰にでも提供してもいいのですか。それとも人に見られてもいけない番号ですか。
A1-7 マイナンバーは社会保障、税、災害対策の分野の手続のために行政機関等に提供する場合を除き、むやみに他人に見せることはできません。 これらの手続のためにマイナンバーを提供することができる具体的な提供先は、税務署、地方公共団体、ハローワーク、年金事務所、健康保険組合、勤務先、金融機関などが考えられます。
Q1-8 マイナンバーを取り扱う場合に何に注意すればいいですか。
A1-8 マイナンバーは生涯にわたって利用する番号なので、通知カードやマイナンバーカードをなくしたり、マイナンバーをむやみに提供したりしないようにしてください。
今後健康保険証として利用することになると、医療機関へのマイナンバーカードの提示が前提となります。今回の法律改正ではそのあたりが改正されるのでしょうが、医療機関では健康保険証のコピーを取ることがよく行われます。健康保険証番号がどのように記載されるのかにもよりますが、果たしてコピーを取ることは認められるのでしょうか、提示する側としてはちょっと気になりますね。
最後に、同じホームページにはマイナンバー導入の前後で事務手続き等がどうかわったかを紹介しています。せめてこういった周知をテレビCMとか新聞などでもっと周知する取り組みも必要ではと思いますがどうでしょう。
☞マイナンバーでどう変わったの?「Before→After」~内閣府ホームページより