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個人の責任と管理責任

オカメ桜(20190323)
最近、ある飲食店のオーナー様からこんな相談を受けました。
「店で余った食材を業務中に飲食したり、持ち帰っている従業員がいる。何か対策をしたいが」

飲食店では、調味料のような都度料理に利用する物は別として、どうしても食材を使いきれない、すべてを食品として利用できないケースがあります。余った部分を他の料理に利用できたりすればよいのですが、客が飲みきれなかったワインとか、開封したがどうしても残ってしまう材料などです。こういた場合、その処分方法は意外に杜撰です。

こちらのお店では、暗黙のルールとして各店長の了解を得て、持ち帰りやあるいは賄い食としての利用、閉店後に従業員で飲食するといったケースバイケースで対応しているとのこと。ただ、最近ある特定の従業員が業務中に勝手に飲食したり、こっそり持ち帰っていることがわかったとのことで、どうしたらよいかということのようでした。

一般的な社会のルールとして、会社の消耗品やお店の商品や食材は会社やお店の財産であり、私的に無断に利用したり故意に持ち帰れば「窃盗罪」に該当します。倫理的に誰しもが「やってはいけない行為」という概念は持ち合わせています。ただ、飲食店などでは余ったり、売れなかった商品を廃棄するくらいなら従業員が持ち帰るということもまた一般的に行われています。私も学生時代、バイト先でよく持ち帰っていたものです。ただこれは、お店の了解といったルールがあってのこと、無断はいけません。

こちらのお店も現在は「暗黙のルール」として対応しているとのことで、この従業員に対して即なんらかの処分をすることは現実的ではありません。管理者としての責任も少なからず足りないところもあります。よって、まず一定のルールを定め、またそのルールに違反して無断で飲食や持ち帰りをした場合には、懲戒処分や損害賠償請求をすることがある旨を就業規則などで定めることをおススメしました。

従業員個人に任せっきりにしないこと、管理者としての責任も問われることがポイントです。

 

 

2019年03月23日 17:41
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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