元号改正の影響を身近に感じました
仕事でとある企業に定期的に提出する書類、その記入項目に和暦の年月日を記入する欄があります。よくある光学式の読み取り用紙のため、あらかじめ欄外に0~9の数字の記載例が印字してあり、それに倣った形式で記入するタイプのものです。想定は直近の年月日を記載することを前提としているため、元号の記入欄はありません。例えば今日の日付であれば「310411」と記載します。
ところが、5月からこの欄の記載方法が和暦ではなく、西暦の下二ケタ+月日で記載してほしい旨のコメントが送られてきました。5月1日であれば「190501」といった具合です。これは元システム屋の経験から考えると、システム改修にもっとも負担の少ない方法を選んだ結果だろうと考えます。今回の改元でもっとも影響があるとすれば、直近の年月日を記入するとはいえ、期間計算や印刷時に元号を付けて印字する場合に、平成か令和かの判断がつかなくなることです。
例えば期間計算、分かり易い例でいえば、今までは年数を求める場合には単純に引き算をすれば問題ありませんでした。平成25年と平成31年の間の年数は「31-25=6」といった具合です。ところが令和に変わるとこれができません。平成25年と令和元年の間の年数は「01-25=-4」となってしまうためです。また、印刷時に元号を付加するのも同じです。今までは常に「平成」でよかったものが、改元により「令和」とする場合を考慮しなければなりません。またどちらで表記するかの判断も必要になってきます。
これが西暦であれば、少なくとも2099年までは、期間計算は西暦下二ケタで可能になります。また元号を付けるとしても、190430までは平成、190501からは令和として対応することができます。2100年には2000年のときと同じような問題は起こり得ますが、そのころにそもそもこのシステムがあるとは到底思えません。システム改修を最小限に抑える方法として、年数を和暦から西暦下2桁にするのは妥当なところでしょうか。
皆さんの身の周り、どんな影響がありそうですか?
2019年04月11日 13:24