高齢者の運転について思うこと
高齢者が運転免許証の返納を拒む原因の一つに、日常生活の足がなくなるという面があります。都市部に住んでいればそれなりに公共交通機関があり、タクシ―も利用しやすいでしょうが、地方ではそうはいかず、「日常生活の足に困る」という言い分は理解できます。でもだからといって個人的な事情によって、他人の命を奪うようなことがあってはなりません。
昨日のあるニュースの一コマ、運転免許証を返納しない理由を尋ねられた高齢者の回答には驚きました。それは「足が悪いので車がないと移動ができない」というものですが、足が悪い人がそもそも運転をしていいのでしょうか。もし、自分の周りを走っている車の運転手が、足が悪くブレーキペダルをしっかり踏めない、アクセルペダルの調整ができないと思うとぞっとします。
これから高齢者が増えれば、事故も同様に増えるのは必定です。自動車の性能がどんどん良くなって様々な機能がついてくればくるほど、長年の運転で身に付けた技術だけでは理解できない、順応できないことも増えて、それがより一層運転を難しくしているという面もあるとのこと。高齢者の免許更新は認知症の検査だけでなく、技術的な面のチェックも必要ではないかと思います。
何より、今の法律では家族の意思で免許更新を止めることはできないそうです。高齢者が事故を起こしたとき、相手はもちろんのこと、少なからずその家族にも影響は及びます。一定年齢以上になった後の免許更新には、家族やそれに代わる第三者の同意があってもいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。命の重さに年齢は関係ありませんが、高齢者の事故で若い人が命を落とすというのは何とも複雑な思いがします。そろそろ何らかの規制を考えて欲しいものです。
2019年04月29日 07:30