ふるさと納税の対象が指定制度になりました
昨日の総務省のホームページに「ふるさと納税に係る総務大臣の指定」が掲載されました。これは地方税法の改正を受けて、総務大臣が次の基準を満たす団体についてふるさと納税の対象として指定する制度に改正されたことによるものです。その基準とは
①寄附金の募集を適正に実施する地方団体であること
②(①の地方団体で)返礼品を送付する場合には、以下のいずれも満たす地方団体であること
・ 返礼品の返礼割合を3割以下とすること
・ 返礼品を地場産品とすること
総務省は以前に「返礼割合3割超の返礼品及び地場産品以外の返礼品をいずれも送付している市区町村で、平成30年8月までに見直す意向がなく、平成29年度受入額が10億円以上の市区町村」として全国の12市町を公表していました。そのうちの3市町(静岡県小山町、大阪府泉佐野市、佐賀県みやき町)と和歌山県高野町が上記要件を満たさないとして今回指定されませんでした。また東京都は申請自体をしなかったとして指定されていません。今回の指定は今年の6月から来年の9月までの1年4ヶ月間について認められたものですが、43市町村は今年の9月までの4ヶ月限定の指定となりました。先の4市町ほどではないものの、条件を満たしていないことから、例えて言うなら執行猶予つきで認められたような形です。
ご存知の通り、ふるさと納税をすると寄付金控除として税金が軽減されたり、地場産品の返礼品を受け取ることができるのがメリットですが、今年の6月以降は納税先が指定を受けているがどうか注意が必要です。本来あるべき制度から逸脱し過ぎた市町を除外したような形にはなりましたが、個人的にはやむを得ないと思います。もっとも、これらの市町であっても、災害などの万が一の時の受け入れは可能とする仕組みはあってもいいのではとも思いますが、いかがでしょうか。
2019年05月15日 07:25