仕事中のスマホや携帯を使用することを制限できるか?
部下や後輩社員がスマホや携帯電話をさわったり眺めたりしていたとき、どう対応しますか。頻度にもよりますが、あまりにその頻度が多い場合には注意ができますか?
もし「自分もよく触るから注意なんてできない」という人がいたら反省が必要です。
一般に勤務時間中は与えられた職務遂行に専念する義務があります。また、就業規則等で「服務中の遵守事項」として、そういった行為を禁止している場合もあります。ちなみに私が就業規則の作成依頼を受けた時には、表現の違いこそあれ、次のような条文を記載しています。
・勤務時間中においては、上長の許可なく業務を中断し、またはみだりに職場を離れてはならない。
・業務上秘密とされる事項、および会社にとって不利益となる事項を他に漏らしてはならない。
・「個人情報保護法」を遵守し、在職中および退職後においても会社の営業秘密事項や個人情報等について他に漏らしてはならない。
スマホや携帯電話では写真や動画を撮影したり、これらをメールで送ったり、SNSにアップロードするなども容易にできます。そのため、業務中の使用に対する制限だけでなく、企業秘密や個人情報なども外部に漏らさないような規定をおくことが求められます。就業規則の懲戒規定においてもこれらと同様の規程をおくことで、懲戒処分を課すことも可能となります。
ケースバイケースですが、職務上何かを調べたい時などの利用については、できれば会社のインターネットに繋がっているパソコンを使うことがいろいろな面で適正です。またやむを得ず私的に利用するときは、昼休みなどの休憩時間に限定するといった職場のルール作りも必要かもしれません。
2019年06月01日 15:26