後期高齢者支援金を知っていますか
「そもそも後期高齢者支援金って何?」という質問がありそうですが、その名の通り、健康保険制度の一つである後期高齢者医療制度に対する支援金のこと。現在75歳以上の人は、都道府県単位の広域連合で運営される後期高齢者医療制度という健康保険制度に加入しています。この点は、前期高齢者である60歳~74歳までの人は、国民健康保険や組合健保、協会けんぽに加入しているのとは大きな違いです。
この後期高齢者医療制度を支える財源は、国費が5割、加入者本人の負担が1割、そして残り4割を現役世代が負担することになっており、これを後期高齢者支援金といいます。そしてその負担は現役世代の人々が毎月支払う健康保険料の中に含まれているのです。さてどれくらいかといいますと、協会けんぽの場合、今年度の保険料率は全国一律で3.51%。京都府の場合、毎月徴収される保険料率は10.03%となっていますので、そのうち3.51%が前期高齢者納付金と後期高齢者支援金、残りの6.52%が現役世代の給付の為に充てられる保険料(基本保険料)ということになります。皆さんの給与明細に記載されている健康保険料のうち、3分の1が前期高齢者納付金と後期高齢者医療制度に充当されているのです。
現役世代の負担といえば、医療費でだけでなく、年金も現在支払われている年金を現役世代の保険料で賄う賦課方式という制度で支えられています。社会全体で支えるという前提で維持されている制度ですが、少子高齢化で負担される側とする側のバランスが偏ればどうなるかは言うに及ばすです。若い世代の人達に今以上の負担を背負わせないような仕組みを考えないと、その次の世代が育たなくなってしまうように思えるのですがどうでしょうか。
2019年07月11日 06:54