費用対効果は当初の5,000分の1?
そんな事態が現実に起きている、先頃の朝日新聞朝刊に掲載されていました。それはマイナポータルの利用に関することで、開始当初の想定に比べ、実際の利用率が0.02%にとどまっているとのこと。見込み違いというにはあまりにも乖離が大き過ぎるように思います。
そもそもマイナポータルとは、マイナンバー導入に合わせて国が整備したシステムのことです。具体的には、自分の個人情報が行政機関がどのように利用されたか、あるいは、自分の所得や社会保険料、税金などの納付記録を見たりすることができるものです。
このマイナポータル、利用するにはマイナンバーカードが必要なことはいうまでもありませんが、そのマイナンバーカードを読み込ませるためのカードリーダーが必要であること、もしくはカードを読むことができるアプリをダウンロードしたスマホ(iPhoneに限る)が必要になります。そもそもカードの普及率が10%台の上に、カードリーダーが必要ということで、先ず利用するためのハードルが高いのです。
その結果、当初は月間2,025万件の利用があると見越し、100億円を投資してシステム環境を整備したものの、蓋を開けてみれば月間5,000件弱の利用にとどまっており、費用対効果は当初想定の5,000分の1ということになるわけです。そもそもマイナンバーカードが想定を大きく外れて普及してないことを踏まえれば当然といえば当然かもしれません。
それにしても何とも勿体ない話です。
2019年08月05日 12:37