遺言書の作成方法がかわります
自分が亡くなった後の財産のことや身分のことへの意思を残しておく「遺言書」、この作成方法が来年1月から一部変更になります。
遺言書の作成方法は3通り、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」そして「秘密証書遺言」がありあす。それぞれの詳細は過去のブログでもご紹介しています。
今回変更になるのはこのうちの「自筆証書遺言」に関すること。自筆証書遺言は現在の民法ではその全文を自筆、つまり被相続人が自分で書くこととされています。もちろんパソコンを利用して書くこともできません。遺言書は本文だけでなく、例えば相続財産の目録なども添付する必要があり、これらを全て自書するには非常に負担となります。高齢者が財産のすべてを自ら手書きで作成するというのはちょっと考えただけでも大変です。おまけに自筆証書遺言はその形式に少しでも法律の要件を満たさない誤りがあると、そのすべてが無効となるリスクもあります。
今回の改正では、遺言書本文については今まで通り自書による作成が求められますが、添付する財産目録についてはパソコンでの作成が可能となりました。また、預金通帳などのコピーによる添付も認められています。以下は法務省ホームページでの概要です。
自書以外が認められるのはあくまでも財産目録のみ。他については今まで通りとなるため、日付や押印、氏名などは記載する必要があり、またパソコンなどで作成された財産目録にはそのページごとに押印が必要となります。とは言え、これだけでも負担は大きく軽減されます。なお、この制度が始めるのは来年1月13日から。もうしばらくは現在の制度が続くのでご注意を。