すっかり過ごしやすくなったこの時期、小学校では運動会の時期です。最近では暑さ対策もあって、春先に運動会を開催する学校も多いようですが、先日伺ったオーナー様のお子さんの学校では9月、その時のオーナーとの運動会の話からです。
その中で「我々の頃とは変わった」と思うこと、といっても今では当たり前なのかもしれません。まずは、以前に事故があって話題になった「組体操」がなくなったこと。もしくはやっていてもちょっと危ない演目がなくなっていること。組体操、私の小学校では「器械体操」といっていましたが、運動会の最後の種目で、その最後にある4段ピラミッドとか、五段俵など。最後にビシッと決まって大きな拍手をもらって、結構うれしかったものです。練習で多少のケガは当たり前で、だからこそ、子どもなりに連帯感や達成感があったような記憶がありますが、今は「うちの子にそんな危ないことをさせないで」といった意見が多いのでしょうか。ネットやSNSでいろいろな情報が拡散され、「危ない」というイメージが浸透してしまったようです。ちょっとさみしい気がしますが、安全を考えればやむを得ないのでしょうか。
二つ目は、順位を傍目からわかるように付けないこと。例えば100メートル走など、以前はゴール後に着順に旗の後ろに並んだものですが、今はゴール時に係の先生が着順を記録し、子どもはすぐに控え席に戻ります。そうすることで、着順が後の方の子が、恥ずかしい思いをしない、周りからの目にさらされないという配慮があるようです。でも、運動会とはいえ、競争でありそこに順位がつくのは当然のこと。いずれ社会に出たときにはいろいろな競争社会に身を置くことになります。子どもの頃に競争の結果から遠ざけるようなことが、将来プラスになるとは思えないのですが、いかがでしょうか。
そしてもう一つ、お弁当はおにぎりかサンドイッチと指定されていること。これは、運動会のお弁当でさみしい思いをすることがないようにという配慮から。これは地域性もあるようですが、お弁当がやたらと豪華になるこちらの地域、両親の事情等でそういったお弁当を準備できない子どもが出ないよう、お弁当の種類が2種類に限定されているのです。理解できるのですが、そういった背景を生んでしまう今の世の中を思うと、ちょっと複雑な思いがします。昔はそこまでなかった世帯間の格差が、運動会のお弁当にまで広がっていることが驚きです。
とはいえ、子どもの頃の運動会、今ではちょっと懐かくいい思い出です。
2019年09月23日 19:31