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ブログ(日々雑感)

フレックスタイム制の導入

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新型コロナウィルス感染は、いままであった社会の仕組みをいろいろなところで変えてしまいました。もちろん、いずれ元に戻るものもあるでしょうが、働き方の変化という点でこれを機に導入が進むかもしれないと思われるのが「フレックスタイム制」です。

フレックスタイム制とは、1ケ月を上限とする一定期間内の労働時間を決めておき、労働者は予め定められた条件で各労働日の労働時間を自由に決めて働くことが出来るというものです。これを導入することによって労働者は始業や終業時間を自分で決めることが出来るため、通勤時間帯が分散化し、集中することによるリスクを減らすことが出来ます。ただし、フレックスタイム制の導入にはいくつものハードルがあり、そう簡単ではありません。

まずは、フレックスルタイム制を導入するということを就業規則もしくはこれに準じるものに定め、始業と終業を労働者の裁量に委ねることを明記する必要があります。またこの就業規則については労働基準監督署に届け出る必要があります。また更に労使協定で次の事項を定めなければなりません。
① 対象となる労働者の範囲
② 精算期間
③ 精算期間における総労働時間
④ l日の標準的な労働時間
⑤ コアタイム(1日のうちで必ず働かなければならない時間)、フレキシブルタイム(1日のうちで働くかどうかを選択できる時間)を定める場合にはその時間


これらを定めることでフレックスタイム制を導入することができますが、導入したとしても使用者には労働者の勤務時間を把握し、管理するという義務はあります。そのため、出勤簿の作成は必要であり、定められた時間を超えて勤務すれば時間外手当の支払いも必要になります。「フレックスタイム制だからすべては労働者の自己申告」というわけではありませんので注意が必要です。

 

2020年06月19日 16:03

テレワーク導入について考えておくこと

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新型コロナウィルス感染拡大防止策として広まった感のあるテレワーク、これを機に本格的に導入を進めている企業も少なくありません。動き方の多様化という面でも、いろいろとメリットがあるテレワークですが、ではどんなことに注意すべきでしょう。

まず導入するにあたってどんなメリットが考えられるでしょう。もっとも大きな事項としては、通勤時間や通勤手当といったコストの削減ではないでしょうか。コストもさらに広げればオフィスの賃貸費用の削減も考えられます。リスク分散という面では、今回のような伝染病がオフィス内で広がることを軽減することもできます。では本格的に導入するとした場合、どんなことを考えなければならないのか、いくつか取り上げてみると、
① 労働時間の管理の方法
いつからいつまでを業務時間とするのか、またその確認をどのようにするのか、どのように会社に連絡するのかといったルールを定めておく必要があります。
② 業務の進捗状況の確認方法
各社員の進捗管理や業務の状況を適切に管理する方法を決めておく必要があります。テレワークでは個々の業務状況が見えなくなるだけでなく、社員間の連携も図りにくくなります。進捗管理については適切に行うことが求められます。
③ コスト負担について
今回の新型コロナウイルスの影響で、多くの大学がオンライン授業を採用している報道の中でも話題になっていたのが、通信費や電気代といったコストを誰が負担するかということ。大学の中には一定額の補助をしているところもあるようですが、テレワークとなれば必要な費用は通信費だけではありません。何か書類を作成するとなれば用紙や備品も必要になりますし、出社していれば本来かからない余分な水道光熱費も必要になります。こういった費用を誰がいくら負担するのかを決めておく必要があります。

今後テレワークがより本格化し、自宅やサテライトオフィスの物理的な範囲が広がり、通勤の概念がなくなれば、企業の場所に関係なく、全国から人材を採用することが可能になりえます。そうなると社員と会社、社員と社員の繋がりが希薄になるかもしれません。コミュニケーションをどう取っていくかということが、実は一番のポイントと言えるかもしれませんね。
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2020年06月18日 09:05

選択肢は3つ

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今回の新型コロナウィルス感染拡大防止として、全国に出された緊急事態宣言。その期間中、顧間先だけでななく、他の企業やお店のオーナー様といろいろとお話をさせていただきました。そんな中で感じたことです。

緊急事態宣言の影響は、業種によって大きく異なっていました。まったく営業ができない業種、時間制限がされた業種、あるいは制限がまったくない凝集など、それぞれでどうしたらよいのか、試行錯誤されていました。そしてどう対応するかは次の3つに分かれていました .
① スタイルを全く変えず、制限の範囲内で営業を続ける
② スタイルを臨機応変に変えて、制限の範囲内で営業を続ける
③ 営業をしない(自主的に体業)

特に飲食店の場合、営業事案帯に一斉の制限がかかり、提供できるものにも制限がかかりました。そんな状況の中で、①の場合にはあくまでもお店のイメージを大切にして、再開後にまたご贔贋のお客さんに戻ってきて欲しいという思いがありました。②の場合には、得意の分野を最大限活用し、デリバリーで一定の売り上げを確保されました。③の場合には自然の成り行きに任せて今はすべてを体ませるというものでした。結局どれがよかったのかは一概にはいえません。

私の知る限りではいずれを選んだ企業やお店も事業を継続されており、それぞれに一長一短があるようです。経営者さんがその判断をされるには相応の熟慮があり、そこはとても意見できるものではありません。が、そこで働く従業員さんの立場になったとき、皆さんはどこで働いていたいですか。もし私ならば②、こんな状況であるがこそ、その中で臨機応変にできることを探して変わっていくのは大変なことであり、何より仕事をしているという前向きな気持ちにもなれます。

いずれにしてももっとも大切なことは、来たるべき回復の時に備えて、社員のモチベーションを維持しておくということではないかと思います。

 

2020年06月17日 16:13

パートやアルバイトにも休業手当は必要か

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新型コロナウィルス感染症の影響を受けて、パートやアルバイトの人の中には、勤務時間が短くなったり、シフトが外されたりして、給与が激減しているという人も少なくありません。では、パートやアルバイトの人は休業手当の対象にはならないのでしょうか。

労働基準法では、第26条で以下のとおり規定されています。
使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない」
この対象となる労働者には正社員でなければならないという定めはありませんので、結論からいえば、雇用形態にかかわらず、パートやアルバイトであっても休業手当を受けることはできます。

休業手当の基準となる時間は、雇用契約書で定められている所定労働時間となりますが、パートやアルバイトの場合、月によって出勤日数が変動することが想定されます。となると何時間とすればいいのかという議論になりますが、コロナの影響がないと仮定した場合のシフトの勤務時間や、過去3ヶ月間の平均勤務時間などを前提に、労使で調整することが良いかと思います。

新型コロナウイルス感染症の影響による休業については、パートやアルバイトといった雇用保険の被保険者でない労働者の休業に対して支払われた休業手当についても助成金(緊急雇用安定助成金)の対象となります。事業主からすれば事務手続きの負担にはなりますが、いざ通常に戻ったときの貴重な労働力の維持のためにも、きちんと手当を支給し、助成金を活用されることをお勧めします。

 

2020年06月16日 14:38

ブラック企業にならないために

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最近あまり聞かなくなった感のあるブラック企業、みなさんはどういったイメージを持ちますか。ブラック企業の切り口にはいろいろありますが、私が過去に見聞きしてきたケースでは特に次のような点に該当する企業がブラック企業ではないかと思います。

まず一つ目は長時間労働。法律では原則として1日8時間・1週間40時間(特例として44時間)が法定労働時間として定められています。また労使協定を結ぶことで、月45時間年間360時間までの残業が認められ、また特例条項として月80時間までの残業も認められます。ブラック企業はこういった労使協定で定める上限を超えて違法な長時間労働となっている企業です。月80時間は「過労死ライン」ともいわれこれが当たり前となっているのは危険な状況とも言えます。

二つ目は賃金が適正に計算されていない、支払われるべき残業手当が支給されていない場合です。労働者にとって賃金は生活の糧であり、仕事の目的の一つが賃金を得ることとも言えます。時間外労働をしているにもかかわらず、それに応じた賃金が支払われないということは、言い方を変えると労働力の搾取ともいえます。その方法として、出勤簿につけた残業時間が削られる、あるいはそもそも残業時間をつけることができない、あるいは出勤簿やタイムカードそのものがないというケースなど。いずれもあってはならないケースです。こういった企業によくありがちなのは、人が定着しないことによる離職率の高さと、なんとなく聞こえのいいキャッチフレーズで飾られ、実態のよく見えないホームページ。もし気になる企業があれば、ちょっとのぞいてみてはどうでしよう。

さて、こういったブラック企業にならないためにもっともポイントとなるのは、労働時間をキチンと記録し、社員の残業時間を管理すること。そして法律に基づいた賃金計算を行い、支払うことです。まずは「労働時間」「賃金計算」がブラック企業にならないための一丁目一番地ともいえます。

 

2020年06月15日 15:57

新型コロナウイルス感染症から得られたもの

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日常生活が新型コロナウイルス感染症予防のために様々な影響を受けるようになって早5ヶ月。今年は今まで当たり前だったことが出来なくなったり、そもそもなくなったり、ふと思えば、この半年は新型コロナウイルス感染症のことしか記憶に残っていない、そんな気がします。

さてみなさんにとって、この影響でもっともプラスになっていることを挙げるとしたらどんなことがありますか。新聞はともかく、世のテレビ番組やネットではマイナス面をことさら大きく取り上げて、必要以上に不安を煽っているように感じるときがあります。個人的には決してマイナスだけではなく、プラスになっていることもあるのではないかと考えます。

私にとってプラスと言えるのは、危機意識を共有したことで、顧問先オーナさまや、役員の方との距離が縮まったことがあります。「なんとかこの危機を乗り越えよう」あるいは「どうやって今回の損失を取り戻しリカバリしていくか」を一緒に考えたり、議論することで、今まで見えなかった会社の表裏が見えたりもします。

またもう一つがオンライン会議の導入による効率化です。元々私は各顧問先には最低月1回、定期訪問として1ケ月間の実績の報告と、意見交換をかねてお伺いしていました。が、オンライン会議であれば、当然のことながら前後の移動時間が不要となり、その分外の仕事に振り向けたり、あるいはもう1回打ち合わせをすることも可能となりました。顧間先の中には「今後は毎週1回15分でいいからオンライン会議をしたい」というオーナーもいらっしゃいます。今までは「実際に会ってなんぼ」と思っていましたが、今後は定期訪問のあり方が変わるかもしれません。

新形コロナウィルスとの共存は長くなりそうです。そんな中で以前と全く同じ生活をすることには無理がありますが、後ろ向きばかりではさらに状況は悪くなります。いいことを探してみるのも必要かもしれませんね。

 

2020年06月12日 17:46

テレワークでも労災は認められる?

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新型コロナウイルス感染拡大の影響によって変わったことをあげたらきりが無いほどですが、働き方という面でいえば、テレワークの拡大があるかと思います。緊急事態宣言解除後も、引き続き実施している企業も少なくなく、ホテルではテレワークを前提とした宿泊プランも売り出されているほど。さてそこで気になることが一つ、「テレワーク中のケガや病気も労災保険の対象となるのか?」

労災保険(労働者災害補償保険)は、業務災害もしくは通勤災害に対して補償を行う社会保険制度のことです。業務災害とは、労働者が業務に起因して負傷、疾病、障害、死亡することで、通勤災害とは就業に関し、住居と就業の場所を、道理的な経路および手段で往復する際に傷病、疾病、障害、死亡することをいいます。

テレワーク中とはいえ、労働者である以上、通常の労働者と変わりないことから、いうまでもなく労災保険の対象となります。実際に厚生労働省が作成している「テレワーク導入のための労務管理等Q&A」にも以下の事例が紹介されています。

「自宅で所定労働時間にパソコン業務を行っていたが、トイレに行くため作業場所を離席した後、作業現場に戻り椅子に座ろうとして転倒した事案。これは業務行為に付随する行為に起因して災害が発生しており、指摘行為によるものと認められないため、業務災害と認められる」

労災に該当するかどうか、個別の判断については労働基準監督署が行うことになるため、必ずとはいえませんが、テレワーク中であっても労災と認められるケースがあるということです。今後テレワークが広がれば、さらにいろいろなケースが実例として積み上げられ、どんなケースが労災に該当するのか、より具体化されてくることになるのではないでしょうか。

 

2020年06月11日 15:23

算定基礎届とは

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社会保険料(厚生年金保険料&健康保険料)は、個人の給与額によって保険料額が決まります。その前衛となるのが標準報酬月額ですが、これを毎年計算しなおし、その時々の給与に即した額に改定する手続きが「算定基礎届」といわれるものです。

この算定基礎届の前提となる給与は、毎年4月~6月に支払われる給与額の合計を3で除した平均給与額を、標準報酬月額表にあてはめて決定されます。決定された標準報酬月額については例年7月10日までに年金事務所ままたは健康保険組合に届出が必要であり、このとき決定された標準報酬月額はその年の9月から翌年8月の保険料計算の基礎として用いられます。ちなみに算定基礎届の対象となるのは、毎年7月1日に被保険者の資格を有する人ですが、以下の人は対象外となります。
①4月~6月の給与に大きな変動があり、7月の月額変更届に対象となっている人
②6月1日以降に被保険者の資格を取得した人


算定基礎届の前提となる給与には、基本給はもちろん、時間外手当や通勤手当なども含まれます。そのため、新年度から引っ越しで通勤手当が高くなった、4月~6月に残業手当が多かったという場合には、標準報酬月額が高くなってしまう可能性があります。もっとも標準報酬月額が高いということは、厚生年金では将来もらえる年金額も高くなるということになります。そういう面では一時の損得勘定では何とも言えないところです。

算定基礎届は例年5月末から6月上旬に届出に必要な用紙が届きます。今年は新型コロナウィルス感染症の影響を受けて、会社の総務部門でも例年にない事務作業が生じているでしょう。定例行事ではありますが、お忘れ無きように計画的に準備を進めてはどうでしょうか。

 

2020年06月10日 12:34

公的年金額がちょっぴりアップします

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公的年金(基礎年金・厚生年金)は、偶数月の15日に直近2ヶ月分がまとめて支給されます。今月15日に支給される年金は4月と5月分ということになりますが、その年金額がほんの少しですが増額されます。

まず基礎年金、今年度は令和元年度に比べて0.2%のアップ、月額で133円、年間では1,600円アップして年額781,700円となります。ただし基礎年金は加入月数に比例するため、先ほどの金額はあくまでも40年間(480ヶ月)加入した満額の年金額の場合となります。

次に厚生年金ですが、こちらは加入期間やその間の報酬額によって年金額は千差万別となります。そのため、日本年金機構がホームページ上で公表しているモデルケースで、平均標準報酬月額(賞与を含む月額換算)43.9万円で、40年間就業した場合の夫婦二人の厚生年金+基礎年金の合計額として、以下の年金月額が示されています。

令和元年度 220,266円
令和2年度 220,724円
月額で458円、年額で5,496円の増額ですが、さてこの金額が多いのか少ないのかは昨年の消費税アップ率(2%)と比べれば、一目瞭然といえるかもしれません。年金が増額されても、それ以上に負担が上がれば、年金の実質的な価値は下がってしまいます。更に言えば、上記の金額では年金だけで生活することは一般的には難しいでしょうから、それなりの自助努力も必要ということになります。

今後は年金保険料を負担する若い人が減る一方で、受給者は増え、高齢化によって経済そのものの低成長が続けば、年金の原資となる積立金はどんどん先細る一方です。それはさらに自助努力の幅が大きくなることであり、果たしてこの国の20年、30年度はどんな社会になっているのか、考えただけでも怖くなります。自己否定をするようですが、FP業務としてのマネープランニングの場面においても、元手と経済成長が見込めない状況では、なかなか明るい提案は難しくなってきます。

そもそも年金に頼らないマネープランニングやライフプランニングを考える必要があるのかもしれませんね。

 

2020年06月09日 16:36

いい意味での想定外

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先週金曜日(5日)、顧問先にある通知が届きました。

それは京都労働局助成金センターからの、雇用調整助成金支給決定に関する通知書。すでにいくつもの顧問先の支給申請書を提出していますが、今回は最も早い5月12日に計画書と第1回目の支給申請書を提出した顧問先のもの。申請から1ヶ月弱での支給決定、今後概ね5日以内に振り込まれるとのことで、申請から支給まで1ヶ月、非常に早い対応に驚きです、

この助成金は、リーマンショックの際には振込まで半年以上かかったということもあり、facebookやyoutube動画では、「相当遅れるだろう」とか「あまり役に立たない」などといった根拠のない推測が流れていました。が、現実には今の状況に対応するため、相当前倒しで審査が進められているのではないかと思います。

いずれにしてもこちらのオーナー様は予想外の早さに「非常に助かります」との連絡をいただき、この緊急事態に少しはお役に立つことができてホッとしています。まだまだ申請は続きますが、今度も間違いの無い書類を作成して、手戻りのない早い給付に繋がるようにしていきたいものです。

 

2020年06月08日 16:19
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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一柳 賢司

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