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2019年の記事:ブログ(日々雑感)

計算ミスよりあってはならないこと

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コンビニ業界最大手のセブンイレブン・ジャパンで、残業手当未払いがあったことが朝刊1面で報じられています。

アルバイト店員の給与計算は本部で計算されており、その給与計算のプログラムにミスがあったようですが、さすがにこれだけの大手となると人数で3万人、金額でも5億円弱と半端ではありません。もっともこれは記録が残っている2012年以降の分で、それ以前まで含めると問題はさらに大きくなるかもしれません。

賃金計算で間違いがあるのは、それ自体はやむを得ないこともあります。特に残業手当の計算をする場合に、その基礎となる賃金に含まれるもの、含まれないものについて間違えていたということはよくあります。最初から間違っていると、それを引き継いだ担当者もそのままで計算するということが続いていることもあります。私が以前勤務していた会社も、労働基準監督署の現地調査を受けた際に、平均賃金に含むべき手当を含んでいなかった旨の指摘を受け、過去2年間に遡って残業手当の差額を支給したことがありました。普通の企業は是正の指摘を受ければ直ぐ対応します。

今回のセブンイレブン・ジャパンであってはならないのは、過去に是正勧告を受けながらそれを放置していたということ。それもほぼ創業期にあたる1970年代からというのは驚きです。知っていて放置していたということ、企業のコンプライアンスが問われる問題です。労働の大きな目的は生活の糧であるお金を得ること、そこが保証されないというのでは、なんとも残念なニュースです。

 

2019年12月11日 08:02

市内の紅葉もそろそろ終了です

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京都市内の紅葉も名所といわれる多くでは見頃を過ぎ、終わりが近づいているようです。

今年はここ数年では比較的長く見頃が続いたように、また色合いも綺麗だったように感じます。紅葉の色づきや期間はその年の夏の気温や、秋の冷え込み具合によって左右されるそうですが、温暖化で四季の区切りが無くなりつつあるとも言われています。もっとも日本らしい季節の流れを感じることができる春と秋、桜と紅葉がこれからどうなっていくのか、余計なことかもしれませんが気がかりなところです。

終わりが近づきつつある市内の紅葉ですが、実はまだ見頃のところもいくつかあります。その一つが世界遺産でもある下鴨神社でここは例年遅くまで見ることができる場所です。糺の森と呼ばれ、縄文時代から続く京都市内で唯一の原生林の森、下鴨神社はこの中にあります。個人的には自宅からも近く、しばし散歩に出かけますが、いつもちょっと違う空気に包まれる静けさが何とも言えない場所です。

糺の森の紅葉が終わると年末を感じます。令和元年もあと3週間、さて今日は何を片付けようか・・・

 

2019年12月10日 07:18

労使協定を結んだら

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顧問先で何らかの労使協定を結んだら、必ず事業主さまにお願いしていることがあります。

それは、全社員に回覧してサインをもらうこと。一般に労使協定は労働者の代表と使用者が署名押印をし、所轄の労働基準監督署に届け出ることになります。もっとも届出の必要の無いものもありますが、よく耳にする36(サブロク)協定は届出が必要なものの一つです。労働者代表は、いわゆる管理職ではない社員の中から、投票など民主的な方法で選出されるものとされています。が、中には社長が「〇〇さん、社員代表にするから、ここにサインして」といった経緯で作成される労使協定のあるようですが、これはでは効力はありません。社員が知らない社員代表が署名をしては意味がありません。

のちのち、こういったことで労使協定の効力が否定されてしまうことがないよう、正しい方法で選ばれた社員代表が署名をし、社員もその内容を認識しているということを明確するというのが、回覧することの目的です。私は労働基準監督署の受付印が押された協定書をコピーし、それに日付の記載と印を押すことができる表紙を付けて、全員に見てもらうようにしています。いつでも見ることができる場所に設置、あるいは掲示することが求められていますので、「ここにあります」と明らかにするとともに、やはり自分の目で読んでもらい、知ってもらうことも大切です。

皆さんの会社でも、この回覧するという試み、是非取り入れてみてください。

 

2019年12月09日 17:16

仕事上の記録を残すこと

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どんな仕事をしていてもスケジュール管理は大切です。サラリーパーソンの頃、私が勤務していた会社には「週間業務計画書」というものがあり、毎週月曜日に1週間の予定を記載したものと、前週の予定に対する実績を記載したものを上司に提出することになっていました。これに似たようなこと、お勤めの方はされているのではないでしょうか。

さて現在、フリーランスとなっても仕事の予定と実績の管理は重要です。私の場合は、エクセルで顧問先毎のシートに作業タスクと締め切り日を入力すると、カレンダー形式の一覧表に連携して確認できるようにしています。以前にもうちょっとで納期限に間に合わないという「インシデント」が起きそうになったことがあり、それ以来スケジュール管理をキチンとするよう心がけています。

それともう一つ、エビデンスを残すことにも配慮しています。何処に何を送ったか何を受け取ったか、いつ誰からどんな内容のお電話があったかなど。受け取った郵便物で仕事に関わるモノは全てスキャンで取り込み、電話の内容は「電話メモ」を作成して記録しています。また顧問先や行政機関に書類や納品物を送るときは全てレターパックを利用していますが、こちらはネットの追跡記録をプリントスクリーンしたものを残しています。今のところそういったことはありませんが、もし万が一にも「送った、届いていない」とトラブルになったときへの備えです。

仕事の記録を残すこと、日記のようなものですが、大事なことだと考えています。

 

2019年12月08日 06:49

中支部研究会&忘年会

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昨日は京都府社会保険労務士会中支部の定例研究会&忘年会に出席してきました。

今回の研究会は、京都上労働基準監督署から講師をお招きし、時間外労働および労働安全衛生法に関するお話を拝聴することができました。第一線で労働行政に関わっておられる方から講義は、我々社会保険労務士にとってもそうそう機会はありません。普段は監督署にはお仕事でしばしば足を運びますが、昨日はお招きしての講義、非常に興味のあるお話でした。というのも、実は労働安全衛生法に関しては多くの社会保険労務士は受験の時にはガッツリと取り組みますが、その後仕事としては関わりが以外に少ないのです。そのため、知識がさびれがちになってしまいがちです。このブログでも労働安全衛生に関する記事は少なく、取り上げたのは過去に3回、ご紹介しますと、
オフィスになくてはならないもの(2018.11.8)
「長時間労働」と「医師面接指導」について(2019.5.24)
職場に衛生管理者をおいていますか?(2019.11.26)

ちなみに安全衛生法に定める何らかの義務が生じるのは「業種にかかわらず50人以上の事業所」、世の多くの事業所では関係がないというのも事実ですが、労働者の安全衛生への配慮に事業所規模は関係ありません。今一度顧問先への次回ご訪問の際に、お話させて頂きたいと思います。

研究会の後は忘年会、3次会までおいしい料理とお酒を頂いてきました。今年もあと3週間、まだまだするべきことは盛り沢山ですが、しっかり乗り切って参ります!

 

2019年12月07日 09:13

自分のモノは自分で処分を

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神奈川県庁のサーバーから取り外されたハードディスクがネットオークションで転売され、大量の行政文書が流出したという事件(事故)が起きました。

今回の事件は、神奈川県にサーバーをリースしている会社から、サーバーの更新によって不要となった古いサーバーのハードディスクの破壊を委託された会社の従業員が起こしたもの。神奈川県にとってはまったくもって迷惑な話で、防ぎようがありません。とはいえ、流出したデータはメール換算で1,800万通分にも相当するほどの大容量、影響は深刻です。

ハードディスクを社外へ持ち出さなければネットオークションに出品できないのですが、こういった重要な機密を扱う企業で、そもそも持ち出しができる環境にあったことが驚きです。現場への入退室にはそれなりのセキュリティーチェックが行われていたようですが、持ち出しについては抜き打ちでしていたとのこと。言い換えれば常時ではないということで、持ち出した社員だけでなく、会社の責任も今後問われることになるんでしょうね。

さて、今回の事件を身近に置き換えると、皆さんは自宅で使ったパソコンを買い換えたとき、古いパソコンの処理をどうしていますか。そのまま廃品回収業者に引き取ってもらう、というのはあまりに危険です。データを消去して初期化してから回収業者にというのも完全ではありません。というのは最近「桜を見る会」の名簿の消去云々でも報じられていますが、消去されたデータは復元が可能なため。もっとも確実な方法は、ハードディスクを取り出して自分で破壊する、あるいはハードディスクはそのまま持っておくことです。ちなみに私は過去のパソコンのハードディスクは全て保管しています。

今回の事件、決して他人事ではないのです。皆さんもご注意を。

 

2019年12月06日 14:14

結局誰も責任を取っていない?

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本日の朝日新聞の朝刊1面の記事です。
「電通、「有罪」後も違法残業」

電通で過去に起きた過酷な超過勤務による女子社員の自殺、皆さんはまだ記憶残っているでしょうか。このブログでも有罪判決が出た後に雑感を綴っています。(2017.11.29「電通に関する2つの報道から」)
あれだけ世間から非難され、有罪判決が出されたにもかかわらず、その後も違法残業が繰り返されていたという今回の報道、あまりにも杜撰といいますか、法令遵守の意識の欠如に呆れてしまいます。今回も労度基準法および労働安全衛生法違反として所轄の労働基準監督署に是正勧告を受けたということです。

前回の問題が起きるまで、おそらく連綿として当たり前のように超過勤務をしてきた企業体質は、そうそう簡単には改められないのでしょうか。一時オフィスの電気を一斉に消灯して、帰宅を促すというような試みがあったように記憶していますが、もしかしてあれは対外的な、マスコミ向けのアピールだったのかと思うと、企業としてのモラルすらもう失われているのではないかと思います。

おそらく今回表に出たのは氷山の一角、そもそもこういったことが繰り返される企業ではまだまだ表に出ていない事例もあるのではないでしょうか。ただこれは何も電通に限ったことではありません。それは一昨日の「理想と現実のジレンマ」でもお話したとおりです。ただ、「なんとかしたいけどできない」と「分かっているけどそもそもする気が無い」のとでは、どちらも決して肯定できませんが、ベクトルの方向は真逆だと思います。私がもし顧問先として選ぶならいうまでもなく前者、こういった事業主さまとなんとか改善できる道を探したいものです。

今回の電通の是正勧告は、前回のときに現場にはお咎めなしとなったことが起因しているように思います。今の法律の限界なのかもしれませんが、誰も責任を問われないということであれば、また繰り返されるだけなのでは。

 

2019年12月05日 12:15

身近なところに絶好のモニターがいました

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今日は夕方まで外出予定を入れず、資料作りの一日でした。

ご依頼いただいたのは、サラリーマン時代からお付き合いのある専門学校のキャリアセンターの先生からのお話。「2021年春卒業予定の学生さんが就職活動を本格化させる前に、労働条件などに関することを話していただけませんか」というもの。もちろん二つ返事でお受けしたのですが、時間が限られているため、従来あった資料では収まらず、また私自身が最近出席したセミナーで得た情報をお伝えしたいということもあり、今回のセミナー用にゼロから作成しました。

学生(就活生)の視線で、分かり易く、身近な例を取り入れて10ページの資料、それでも1ページあたりの説明時間は4分弱しかありません。でも話したいことは盛りだくさん、これから当日までの間に、何をお話しするかのイメージトレーングです。どんなセミナーでも、参加される人の時間をいただく以上、一つでも役に立てるようなことを持ち帰っていただけなければ意味がありません。しっかり準備したいと思います。

そういえば、我が家の息子もいよいよ就活生。この資料、就活生がどう感じるか、モニタリングするにはちょうどいいいかも。

 

2019年12月04日 15:42

理想と現実のジレンマ

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このお仕事をしているとよくある、(本当はあってはいけないのですが)ことです。
「法律はそうまもしれないけど、そんなことはできない」
「〇〇さんにはそこまでする必要はない」

顧問先企業さまではありませんが、スポットで紹介あるいはご相談いただたオーナー様と話していると良く出てくる言葉です。例えば、最近では有給休暇の取得義務化であったり、時間外手当の支払いであったり、時には最低賃金に関わるようなこと。本来であれば付与したり、あるいは払わなければならないものをしない、あるいは経営上難しいということを理由にできないということです。

こういったことに直面したとき、我々は法的に会社や事業者にはそうすべき、あるいは守るべき義務が法律で定められていることや、あるいは守らなければ起きうる不利益を説明し、そうしてもらえるようにご説明をします。ただし、最終的にするかしないかを決めるのは事業主であることも事実です。給与を払うのは事業主であり、また有給休暇を与えるのも事業主であるからです。私たちの立場でできることではありませんし、していないからと言ってそれを公にすることは顧客の利益に反することになりできません。私たち専門家にとって、残念ながらどうすることもできない、ジレンマとも言えます。

少しでも分かって頂けるように、しっかり説明をすることが私の仕事なのですが、それができないとき、何とも言えない無力感を感じてしまいます。ただ一方で説明をしたにもかかわらず、何もされない場合にはそれ以上関わらないという自己防衛も必要です。「なんで言ってくれなかったの」とならないよう、手渡した資料などをキチンと訪問メモとともに記録し、メール等も残しておく様にしています。

理想と現実のジレンマ、何も私たちの仕事に限ったことではありませんが、難しいことですよね。

 

2019年12月03日 13:00

仕事はパソコンだけではないけれど

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大阪府は働き方改革の実現の一手法として、2020年冬から終業後1時間後を目処に業務用パソコンを強制終了することを始めるそうです。就業時間を意識して働くことで業務の効率化や人件費の削減につなげようとのことです。

この取り組みに係る費用が5,000万円かかるということで、「無駄じゃないの?」と思うなかれ、大阪府では全職員の総計で年間103万3700時間の時間外勤務が発生し、これに対する人件費として約30億円が支払われているとのこと。まさに塵も積もればなんとかといいますが、単純比較で60分の1でも時間外勤務が減少すれば、初期費用はペイ出来るということになり、費用対効果はそれなりにありそうです。

しかしパソコンの強制終了だけで、本当に時間外勤務が減るかというとちょっと疑問符が付きます。確かに世のオフィスには一人一台のパソコンがあり、1日の多くの時間をパソコンに向かって仕事をするようになっています。かくいう私も、人と話しているとき以外、おおよそ9割はパソコンでの仕事です。とはいえ、組織の仕事にはパソコン以外の仕事もまだまだ残っています。あまり厳しくパソコンの稼働時間に制限をかけると、それ以外の仕事をすべて定時以降に移動したり、最近話題になっているファミレスや自宅での仕事が増えてしまう、表に出ない勤務時間が増えはしないかが気になります。

そのために情報を持ち出さざるを得ない、それが漏洩や紛失実行につながることも考えられます。仕事柄、働き方改革を否定するつもりはありませんが、進めるばかりにそれ以上の弊害が起きることが無いよう、しっかりチェックする必要もあるのでなないかと思いますがいかがでしょう。

 

2019年12月02日 18:11
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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一柳 賢司

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