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ブログ(日々雑感)

京都マラソンのエントリー≒大学入試

三十三間堂
今日は地元ネタです。

七夕の7日、京都市のホームページに来年2月の京都マラソンのランナー募集についての情報が掲載されました。今年の大会に妻が出場したのがもう半年も前、時間が過ぎるのは早いと思いながら、興味本位で閲覧してしまいました。

参加定員(マラソン16000人、ペア200組400人)は変わらないようなんですが、応募方法の中に優先的に応募できる方法が5パターンもあります。抜粋すると、

➀サブ3.5・サブ4応援枠(500人)、ボランティア経験者枠(100人)
ランナーの目標タイムである男子3.5時間、女子4時間以内を目指す人の優先枠で、男子3時間45分以内、女子4時間15分以内のベストタイムを持っている人が対象です。また、ボランティア経験者枠は、今年の大会にボランティアとして参加した人の優先枠です。

②連続落選者枠(500人)
直近3大会に連続して落選した人の優先枠です。なかなか粋なはからいです。

③京都市民枠(1200人)
説明するまでもなく、京都市民の優先枠です。

④ふるさと納税枠(先着600人)
京都市へふるさと納税をした人、600人の先着順の優先枠です。ちなみに応募に必要な納税額は10万円以上、ちょっと高くないですか? 

⑤東日本大震災復興支援枠(先着260人)
2011年の震災で被害を受けた方の優先枠です。

ふるさと納税枠は、関西で行われている大阪マラソンや神戸マラソンでも設けられています。ちなみに京都市はふるさと納税に対する返礼品は実施していませんが、ランナーの方からみれば、マラソンの出場権が得られることでも十分なんでしょうね。

ちなみに、上記の①のボランティア枠と②および③は手続きの必要もなく、自動的に判定されます。京都市民であれば一般枠も含め最大4回のチャンスがあることになります。例えはよくありませんが、まるで私立大学の入学試験のようで、こういった仕組みは他にはないようです。それでも、昨年の倍率は4.3倍、出場するのも結構大変なんですね。

ここまで書いておきながら私は出場しませんが、応募は7月20日から8月31日までとなっています。
応募予定の方、早めのエントリーをお忘れなく。

※写真は三十三間堂(京都市東山区)

「京都マラソン2018ランナー募集について」についての京都市のサイトはこちら


2017年07月09日 08:47

サラリーマン時代の財産

醍醐寺の五重塔
昨日は来週にクライアント様に提示する資料作成に没頭した一日でした。

お預かりした資料を元に、現状を把握するための調査資料の作成→概略版の作成→改善提案資料の作成→添付資料の作成と、エクセル・パワポ・ワードをフル活用で何とか作成を終え、プリントアウト。あとは日を変えて最終チェックです。

資料を作りながらふと考えたことがあります。「こういった分析資料や、提案資料の自分なりのフォーマット、サラリーマン時代に得た財産だなぁ」と。

特に私の場合、退職前の3年半ほどの間、東京と大阪でお客様のもとへ入場する、システム業界でいう「派遣入場」という形でプロジェクトに参画していました。いずれもプログラムやシステムを開発するというより、分析をして資料を纏め、提示・レビューするという日々であったことで、有り難いことにお客様に教えていただくことがとても多かったように思います。

中でも、東京でコンサルタントの方と1年間ご一緒する機会があったのですが、その方の資料のまとめ方、デザイン、レビューの方法等は、当時の私には自社で学ぶことのできなかった非常にインパクトがあるものでした。以後、いろいろと参考にさせていただいていることは言うまでもありません。

参考にするというのは、言葉を変えれば「真似をする」ということかもしれません。オリジナリティがないとも言えます。ただ、多くの仕事は少なからず「真似をする」ことから始まることも確かです。「学ぶ」の語源が「まねる→まねぶ→まなぶ」であるように、真似ることから学び、そこに創意工夫を加えていけばよいのはないかでしょうか。

教えていただいたスキルを元に、クライアント様に何かを提供することで役に立てれば、それがその方への恩返しになるのではないかと思います。

※写真は醍醐寺の五重塔(京都市伏見区)・・・市内で最も古い五重塔です(951年完成)



2017年07月08日 07:32

増加したもの、減少したもの

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昨日の朝日新聞朝刊、3面には「4年分ぶりに増加」、4面には「30万8000人の減少」との見出しの記事。一見関連のないこの数字ですが、それぞれが将来を不安にさせるものです。

まず「30万8000人の減少」、今年1月1日時点の日本の人口が前年比で30万8000人減少したとのこと。もちろん、過去最大の減少数です。近隣の市の人口と比較すると、三重県四日市市(約31万人)がそっくり消えたことになります。あるいは、400人に一人がいなくなったとも言えます。

以前にも人口については2度このブログでも書きましたが、これからよほどの出生増がない限り、あるいは国策として移民を受け入れない限り、例年「過去最大の人口減少」というのは恒例の決まり文句のようになり、さほど危機感も感じなくなってしまうのでしょうか。

また、人口の偏りも深刻です。都道府県単位で増加したのは首都圏の4都県(東京、神奈川、埼玉、千葉)と愛知県、沖縄県のみ。人口減少の上に、都市部への集中がこのまま続いたら、高速道路や空港、橋やトンネル、港湾といったハコモノだけが残った地方は負担だけが残りませんか。

次に「4年ぶりに増加」、2016年度の国債発行額が38兆円と4年ぶりに増加したとのことです。為替レートの影響などの外的要因もありますが、所得税や法人税、消費税の減少が影響しているようです。これらは経済活動のバロメータのような税金です。それがそろって減収というのは、果たして一過性のものでしょうか。

人が企業で働き、企業収益が上がり、その結果として企業や労働者が収益や所得を得ることが法人税や所得税に繋がります。またモノの売買が消費税に繋がります。その基本中の基本である人が減少していく中で、果たして今の経済力を維持し、それが安定的かつ、今よりさらに必要となる費用を賄うだけの税収に繋がる、とはどう考えても結びつきません。

付加価値の高い製品の輸出や、サービスを海外に向けて提供し収益を得ることは一つの方法かとは思いますが、それを生み出す次の世代の人口が減りつつあるのです。

この輪廻、いったいどこで断ち切れるのでしょうか。

※写真は京都御所(京都市上京区)

2017年07月07日 09:06

死に様は自分では選べなくても、生き様は自分で選ぶことができる

青空
昨日(5日)、5月に続き市内のある病院で開催されたがん患者・家族の勉強会・懇親会に参加してきました。

今回は、ご自身も2度のがんの闘病生活を経験されたいわゆるがんサバイバーの方のお話しを聞くことができました。そのお話しや言葉にはとても重みや強さを感じるものがあり、皆さんへの紹介と、自分自身の備忘録としてここに残しておきます。

「がん(病気)は、体という器がなったもので、心(精神)までなってはいないと自分に言い聞かせた。強い気持ちを持って前向きになることが大切」
実際にもし自分ががんになったとき、ここまで強く自分の心に言い聞かせられるか自信がありません。しかし、少しでも前向きな気持ちを持つことは、病気とうまく付き合っていくためには大切なことなのかもしれません。

「死に様は自分では選べなくても、生き様は自分で選ぶことができる。これはとても意味のあること」
すごく納得できませんか。人間いつ死ぬかわかりません。明日交通事故に遭うかもしれないし、ポックリなんてこともあり得ます。死に様は選べないのです。でも生きざまは自分次第で如何様にもできます。生き様をいかに自分らしくするかが大切なんでしょうね。

「口に+(足す)と書いて、「叶」になる。何事も口に出して、言わなければ相手はわからない。夢も口に出せば、それに共感して協力してくれる人が出てくる、そうすれば夢は叶うものです」
学生時代の恩師に、「夢を持つだけならそれは儚く消えてしまうもの、夢は叶えるもの」だと教えていただいたことがあります。その言葉とオーバーラップします。夢は口に出さないと叶わないんです。

「やりたいことを実現するために必要なものは、「縁」と「腹の底から湧き上がるパッション(情熱)」、そして私利ではなく他利を考える」
今の自分に最も大事なことだと思います。いろいろな人とのご縁、相手のことを考えて、この仕事をしたいという強い気持ちを忘れてはいけないことを改めて感じました。

この方の職業は、京都市内にアトリエを構え活躍されているデザイナーで、作品は国内外の多くの公共施設・商業施設等に設置されています。多忙な仕事の傍らで、2度の大病と向き合われただけに、その言葉や考え方に共感できるものが多くありました。

とても意味のある時間を過ごすことができました。


2017年07月06日 05:23

路線価って何?

平安神宮神苑
3日、国税庁が2017年の路線価を発表しました。地域差はありますが、全国平均では率にすると前年比0.4%の上昇となり、2年連続の上昇です。ところで路線価とは何でしょうか?

土地の値段には大きく分けて、売り手と買い手の合意によって決まる実勢価格(時価)と、公的機関が決める価格があります。この公的な価格の一つが路線価、正式には相続税評価額と言われるものです。公的な価格には他に3種類、「公示価格」「基準値標準価格」「固定資産税評価額」があります。それぞれの違いを簡単にまとめると次のようになります。

- 公示価格 基準値標準価格 固定資産税評価額 相続税評価額
(路線価)
内容 一般の取引の指標となる
価格
一般の取引の指標となる価格で公示価格を補うもの 不動産取得税や固定資産税の計算時に基礎となる価格 贈与税や相続税の計算時に基礎となる価格
基準日 1月1日
(毎年)
7月1日
(毎年)
1月1日
(3年に1回)
1月1日
(毎年)
公表日 3月下旬 9月下旬 3月もしくは4月 7月1日
決定する機関 国土交通省 都道府県 市町村 国税庁
公示価格を100とした場合の評価割合 100% 100% 70% 80%


このように土地には目的に応じた価格が決められており、市町村が固定資産税を求める場合には固定資産税評価額が、国が相続税を求める場合には路線価を基準に計算されることになります。なお、固定資産税評価額だけは3年に1回見直しが行われており、これを評価替えといいます。(他の価格は毎年見直し)

実際に相続税や贈与税を計算する場合、相続税評価額に対して何%となるわけではありません。あくまでも基準として使われる価格であり、実際には路線価をベースに評価額を計算します。例えば、一般的には角地であったり道路に面している等、使い勝手がよければ価格は上がります。反対に借地権がついていたり、訳ありの土地の場合であったりすると価格は下がります。

また、売り手と買い手の間における売買価格は様々な要素が織り込まれることになります。最近では国会で大きく取り上げられた大阪の私立学校への払い下げの価格が代表的です。

ちなみに路線価は国税庁のホームページで確認することができます。現在、平成23年~29年分の価格が公開されています。自分の住所地の土地の値段がどれくらいか、確認してみてはどうでしょうか。

※写真は平安神宮神苑(京都市左京区)

「路線価図・評価倍率表」についての国税庁のサイトはこちら



2017年07月05日 09:00

マイナンバーシステムの利用料、お一人様6.64円也

竜安寺石庭
ようやく今月中旬から試行運用が始まるマイナンバーシステムを利用した情報連携、この利用料が厚生労働省から通知されました。

今回その利用料の対象となるのは、中小企業の会社員が加入する「協会健保」や大手企業の「組合健保」です。利用料は加入者やその家族、言い換えると被保険者や被扶養者ひとりあたり月額6.67円を乗じた一律負担となっています。今年四月にはいったん厚生労働省はひとりあたり10円を提示していたのですが、猛反発を受けての値下げとなりました。

でも、一律負担というのはどうなんでしょう。健保組合がマイナンバーを利用して情報照会を行うケースとして、
➀被扶養者の生計同一・維持関係の確認
②被扶養者の所得情報
③健康保険と厚生年金などの重複給付の確認
などが想定されますが、すべての被保険者の情報を毎月1回照会するとは思えません。安定的に財源を確保するには利用回数ではなく、一律の方が安定的との判断でしょうか。

ちなみに、保険者が負担している費用にはもう一つ、「審査支払に係る事務費手数料」というものがあります。これは、医療機関が保険負担分(7~9割)の医療費を健保組合などに請求する際、直接健保組合に請求し、支払いを受けるのではなく、社会保険診療報酬支払基金へ請求し、支払いを受けています。つまり、健保組合等は社会保険診療報酬支払基金に医療機関からの請求の受付・審査・支払いを委託しているのです。その委託手数料は、ざっくりですが1請求あたり医科・歯科が80~92円、調剤は40~52円前後です。マイナンバーに比べて10倍前後の費用ですが、こちらは実績払いということで透明性があります。

当初の10円から6.67円を実現するためにシステムの稼働時間を24時間365日から午前7時半から午後10時までとし、システムトラブルの対応水準を引き下げるとのこと。稼働時間はやむを得ないところもありますが、少なくともセキュリティは、手数料とは関係なく、しっかり確保してもらわないと困ります。

万が一にでもセキュリティ事故があったときの理由を、「手数料を下げたため」なんていうことにないようにお願いします。

※写真は龍安寺の石庭(京都市右京区)


2017年07月04日 04:57

過労死に対する労災補償状況が公表されました

二条城
厚生労働省から昨年度の過労死等に対する労災(労働者災害補償保険)の補償に関する情報が公表されました。

労働者災害補償保険は、労働者が業務上または通勤途中の負傷・疾病・障害・死亡等を補償する制度です。過去のブログでも通勤途中の事故が労災適用になるならないというテーマを取り上げました。保険料は、全額事業主が負担することになっているため、みなさんの給与明細を見ても、年金や健康保険のように保険料が控除されていることはありません。

ちなみに保険料率は業種ごとに定められており、一般の事業で年間の賃金総額に対して1000分の2.5~88となっています。

さて、公表された厚生労働省の資料を見るに、精神障害の申請件数が統計上年々増加しているのがわかります。これに対し認定件数(認定率)は、ほぼ横ばい。これをどのようにみたらよいのでしょうか。昨今、人手不足やクレーム社会と言われ、また短期間・高品質が求められることで、過剰に負荷がかかっていることの表れているのかもしれません。が、一方で認定はより厳しくなっているのでしょうか。

また、業界のばらつきも気になります。申請件数が多い業種としては、「製造業」「医療・福祉」「卸売・小売」「運輸」「建設」「情報通信」です。従事者が多いということもあるかもしれませんが、「医療・福祉」についてはそれだけでは測れない課題があるように思えます。

幾分、推測の域を出ないのですが、特に福祉業界は慢性的な人手不足に加えて、給与面でも決して恵まれているとはいえず、内憂外患といった状況にあります。様々な負担が従事者の精神面を蝕んでいっているのではと思います。今後益々介護を必要とする人が増える中で、精神面、いわゆる「心の病」に苦しむ人が増えるのは大きな問題です。

高齢化の上昇と医療・福祉業界の労災請求件数の増加は、リンクしているように思えてなりません。

※写真は二条城・西南隅櫓(京都市中京区)

平成28年度「過労死等の労災補償状況」に関する厚生労働省の資料はこちら


2017年07月03日 05:07

今年も「エコサマー」が始まりました

あじさい
今日は地元ネタです。

京都で毎年この時期になると、市バスの運転手に「エコサマー」と言って下車していく小学生を見かけます。さてこれは、何かの合図?

実はこれ、子どもたちの夏休みに環境負荷の少ない公共交通機関の利用を促すために、保護者同伴で乗車したときの小学生の料金を無料にするものです。そのときの合言葉が、降車時に運転手に、「エコサマー」と声をかけることなんです。

いつごろから始まったか、記憶が定かではないのですが、少なくも我が家の子供たちが小学生の頃、かれこれ7~8年ほど前にはあり、利用した記憶があります。

対象になるのは、京都市内を走る9つのバス事業者と嵐電(京福電車)です。保護者同伴で乗車することが必要で、小学生だけでは対象になりません。また保護者1人につき小学生2名までが対象です。言うまでもなく、保護者は正規の料金を支払う必要があります。

特に京都市民であることは条件ではないので(そもそも確認もできませんが)、夏休みに京都観光に来た際の市内観光時にも利用できます。ただし、全路線が対象になるバス会社もあれば、一部が対象外となるバス会社もあるため、注意が必要です。

また、バス車内等で入手できるチラシを持参すると、割引優遇を受けて入場できる施設もあります。動植物園や映画村なども対象となっており、メリットはありそうです。

しいて言えば、地下鉄も対象になるともっといいのではと思います。大人だけでも利用できる仕掛けがあれば、なおよしなのですが。

エコサマーに関する京都市の広報資料はこちら


2017年07月02日 08:36

お得な保険商品のお話しです

唐招提寺
今日はちょっとお得な保険商品の話題です。

「元本割れしない」「契約時の審査なし」「災害死亡時の保障あり」「中途解約時にも払込んだ保険料は全額返還」という、おおよそ保険の常識を覆す商品があることをご存知ですか?

ユニークなといいますか、個性的なキャラクターのテレビCMを一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。その商品とは、明治安田生命の「ライト」です。

保険会社の一般的な積立保険は、契約当初一定期間に解約した場合には元本(それまでに払い込んだ保険料)は保証されません。人件費や契約時にかかった費用といった保険会社のコストが控除されるためです。また、死亡時の保障を付ける場合には、保険会社が少しでも支払いのリスクを避けるために、健康状態や過去の病歴などの告知を求めたりします。この商品にはそういった既成概念が当てはまらないのです。

さらに驚くのは、積み立て時の受け取り率です。払込期間5年間でそののち5年間据え置いた、つまり10年満期時の受け取り率は103%、毎月1万円を5年間積み立てて、10年満期時には60万×103%=61万8000円となります。
ちなみに、いまもっとも高い普通預金の金利はイオン銀行で、イオンセレクトカードを持つことを条件として、0.12%です。ここで5年間毎月1万円を積み立て、その後今度はもっとも金利が高い定期預金、オリックス銀行の定期預金に預け替え、0.35%で5年預けたとして、61万2300円です。お得感ありますよね。

そしてやはり保険会社の商品ですから、死亡時の保障もついています。災害死亡時には払込保険料の1.1倍の保障がついています。当然ですが、これは銀行の定期貯金にはありません。

ただし、保険料払込期間中に解約した場合、中途解約時に帰ってくるお金は払い込んだ保険料のみです。銀行のように中途まででも利息がつくことはあません。また、解約時の手間(時間)も、銀行の方が利があります。

今は使わないけど、いざというときにいつでもすぐに使えるようにしておきたいのであれば銀行の「普通預金」「定期預金」、当面使う予定もなく、少なくとも5年はなくても困らないということであれば、「ライト」でも良いかと思います。

※写真は唐招提寺にて(奈良県奈良市)


2017年07月01日 08:55

「会社探し」それとも「仕事探し」

真如堂(本堂と三重塔)
来年春卒業予定者の就職内定率が今月15日時点で、70.5%、昨年同時期より4.7ポイントアップとのことです。学生の多くは今月1日に内定を得ており、多くの企業は5月中に選考を終え、解禁日と同時に内定を出したようです。いつものことながら「解禁日」って何を意味するのか分からなくなります。

さて就活生の皆さんは、「就職活動」「就社活動」のどちらのウェイトを置いた活動をしましたか、もしくは今していますか?

別にどちらか良い、悪いを言うことをここでお話しするつもりはありません。

「昔から好きだったこの製品を作っている会社に入りたい」「世界のトップメーカーである会社に入りたい」という理由ももっともです。
「自分の得意分野を活かした仕事ができる会社に入りたい」「子どもの頃から憧れだった制服を着てこの仕事がしたい」という理由もまた同じです。

でもどうでしょうか。自分がこれからずっと続けていくのは仕事なんですよね。自分が就いた職業が好きであれば、おそらく会社(企業名)がどこかということは大した問題ではないように思います。逆に会社を第一にすると、ちょっとしたことでその思いは冷めてしまいがちです。

少なくとも私の経験上、今まで仕事でご一緒した人で魅力的な方は、会社が好きな人よりも自分の職業が好きという人でした。そういった人は、少々語弊はありますが、「好きな仕事ができれば会社は選ばない」という考え方が強いと思います。

ただ、幾ら自分のやりたいことがあっても、会社という組織の中では最初からそれができる人は一握りの人かもしれません。でも、それができる可能性のある組織であればある意味で、「仕事さがしの就職をした」といえるのではないでしょうか。あとはいつかできるように自分を磨いておきましょう。そしてもしできなければ、捲土重来、蓄えたスキルを持って、やりたいことができる環境に自分の身を置きなおせばよいのです。

私自身も昨年会社を退職し、フリーランスになってこの半年、同業者だけでなく、いろいろな士業の方にお会いしました。その折に思うのは、みなさん好きでその仕事をされていることです。そんな環境に自分の身を置いていることは、本当にありがたいことだとつくづく感じています。

「就社」と「就職」、果たしてどちらが自分にとってよいのでしょうか。
就活生のみならず、一度ふと自問自答してもよいのでは。

※写真は吉田山より真如堂本堂と三重塔(京都市左京区)

2017年06月30日 09:10
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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