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ブログ(日々雑感)

2021年の紅葉の頃までお休みです

源光庵(20190623)
今日は久しぶりの地元ネタです。

タイトルの「2021年の紅葉の頃までお休みです」は、当ブログのことではありません。京都市の北部・鷹峯にある源光庵という寺院が庫裏の改修工事のため、今年の6月から2021年の秋頃まで、拝観中止となるのです。

源光庵と言えば、「迷いの窓」「悟りの窓」と伏見城落城時の血痕が残る床板を移築した「血天井」で有名です。私が初めてここを訪ねたのは学生の頃。近くに通っていた自動車教習所あり、講義と講義の合間に何度か行ったのですが、当時は今と比べれば観光客は皆無。一人静かに二つの窓から見える青もみじを見ながら、ぼっ~と時間を過ごした記憶があります。本当に静かでしたが、「血天井」に残る手形や、足形には戦国時代の恐ろしさも感じたものです。

この源光庵が有名になったのが、JR東海の「そうだ、京都に行こう」で取り上げられたこと。最初が1995年、2回目が2014年ですが、特に2014年のポスターは二つの窓から見える紅葉が印象的で、これをきっかけに多くの人が訪れるようになったとのことです。著作権の関係でポスターを掲載することはできませんが、ここから見ることはできます。☞「そうだ 京都、行こう。」ポスターギャラリー>年代から見る

再来年の秋、紅葉の季節まで待つことにしましょう。
 

 

2019年06月23日 11:34

辻褄合わせはご法度です

あおもみじ(20190622)
以前にも取り上げたことのある今日の話題、最近こんなことがありました。

顧問先ではないのですが、過去に関わりがあったある事業主さまからのご相談。お話しの要旨はというと、
「以前にある業者を利用して助成金の支給をうけたことがある。この業者から今年度利用できる助成金の案内が届いたのだが、着手金や受給した時に支払う費用が助成金の50%近くになる。できたら代わりに手続きをしてもらえないか」
とのこと。当事務所では10%~20%程度でお受けすることをホームページに掲載していことを見てのご依頼のようでした。

早速、この業者が提案してきた助成金が、そもそも申請要件を満たすのかどうかを確認すると、5つのうち4つで要件を満たさず、残りの一つも今のこちらの企業の現状からすると申請には後付けの書類の準備が必要と思われました。後付けと言うのは表現を変えると、「辻褄合わせ」が必要ということです。そのため、今回のご依頼は丁重にお断りするとともに、問題が生じる可能性があることもお伝えしました。

最終的にこちらの事業主さまがどうされるかはわかりませんが、驚いたのは業者が「受給できます」と断言して案内をしてきたということ。この業者のホームページでも「不正受給は違法です」と明言しているのですが、大丈夫なのかと疑問符が付きます。本来あるべき書類がなくて、事実に基づいて後に作成することが止むを得ない場合と言うのはあります。が、無かったことをあったように、或いはあるように見せるための書類は明らかに違法です。

一昨年、昨年と中央官庁で似たようなことが問題となりましたが、やはりダメですよね、辻褄合わせは。
 

 

2019年06月22日 11:05

まずは目標をはっきり掲げましょう

あおもみじ(20190621)
昨日、顧問先オーナーさまと侃々諤々の議論を繰り広げてきました。

その議論のテーマはどうやって社員に売り上げを意識した動きをしてもらえるか。或いは自分のポジションに応じた働きをしてもらえるかという点について。昨年同時期に比べて会社の売り上げが落ちていることを気にされているオーナーの「何とかしなければ」という思いと、単にはっぱをかけただけでは、なかなか人は思い通りには動かないという私個人の自論から、ではどうしたらよいか云々となったのです。

単に売り上げが落ちているといっても、何が原因なのか、時期的な一過性のものなのか、収益(純利益)としてはどうなっているのかといった点についても精査しなければいけません。また社員からすれば、そもそも会社の売上目標とはいくらなのか、それに対して実際にところはどの程度であるのか、示されなければ分かりませんし、対策を講じることもできません。そこで、早々に月ごとの売り上げ目標と、日々の達成度をオフィス内に掲示して、社員全員が意識できるような仕掛けを作ることになりました。また、店長やチーフといったポジションにある人に対しては、その目標に対して自分がどうすればよいかを考え、社内ミーティングで発表するようにオーナーから早速指示が出ていました。

役員レベルが考えるべきことを、いきなり社員に考えろというには無理があります。でも目標に対して自分が何をすべきか、どう行動するべきかは考えることはできます。小さなことの成功体験を多く積ませて、毎日少しづつ成長することが後々の大きな成長となります。これまでオーナーが抱え込んでいたことを、目標を掲げることで少し社員にリリースする、出来たら褒めて、また少しだけ高い目標を掲げる。社員の成長はこの繰り返しなのではないかと思います。

最もやってはいけないことは、朝礼暮改のように目標が変わったり、成長のためとはいえ越えられないハードルを与えて精神的に追い込むようなこと。経験上、これでは人が育つどころか、社員の気持ちが離れて行くばかりです。目標を掲げて、じっくり、ゆっくりがポイントです。
 

 

2019年06月21日 17:12

仕事を持ち帰ることはリスクが一杯

八坂の塔と京都タワー(20190620)
皆さんは会社でできなかった仕事を持ち帰ったことはありますか。

おそらく、全くないという人は少ないのではないかと思います。内容や程度の違いこそあれ、一度や二度はあるでしょうし、今でも日常的に持ち帰っている人もいるかもしれません。が、これは非常に大きなリスクをはらんでいます。例えば、会社の就業規則や、情報セキュリティに関する規約で、個人情報や企業機密の持ち出しを禁止していたり、あるいは会社のパソコンの無断持ち出しを禁止しているといった場合、これに反している可能性があります。万が一にも帰宅や出勤途中の紛失や盗難などの事故で、資料やパソコンが第三者に渡ったとき、個人や会社に対して責任が問われかねません。会社に無断であれば本人に、同意していれば会社も連帯責任となります。

また、持ち帰って仕事をした場合、その時間が勤務時間となるかどうかといった問題もあります。自宅という環境下で、会社の目が届かない状況での仕事について、まずどれくらいの時間仕事をしたのかということを把握することはできません。が、もしこの持ち帰りが、上司や会社からの指示であったり、もしくは暗黙の了解でされていたとするなら、時間の把握は難しくはなりますが、いわゆるみなし労働として残業手当の支給対象となる可能性があります。また、全く関与しないところで行われたのであれば、労働者側の時間の持ち出しというのが一般的な考え方です。

ただし、使用者の同意があろうがなかろうが、最初に記載した紛失や盗難のリスクを考えると、持ち帰り仕事はしない方がベストです。止むを得ない場合でも資料の持ち出しをしない工夫、例えばメールで送受信するとか、機密に関する仕事は社内での作業に限定するといった対策が必要です。
 

 

2019年06月20日 18:15

そういえば、今年はまだしていない?

真如堂本堂にて(20190619)
今日は6月19日、もう後半になります。が、よくよく考えると今年はまだしていないのではと、ふと気象庁のホームページを覗いてしまいました。

それは、この時期には欠かせない「梅雨入り」。関東地方では6月早々の梅雨入りのニュースがありましたが、近畿はまだしていないのです。その気象庁の情報によれば、近畿の平年の梅雨入りは6月7日前後、今年はすでに2週間も遅れていることになります。いざ入ると毎日がジメジメとはっきりしない天気にうんざりとなりますが、なければないで農作物の生育や、夏の水不足の可能性が出てきます。向こう1週間の週間天気を見ても梅雨入りしていない西日本では晴れマークが目立ちます。遅れた分のしわ寄せが集中豪雨となって戻ってこなければいいのですが。

ちなみに、近畿地方でもっとも梅雨入りが遅かったのは、1958年の6月25日ごろとなっています。もしかしたら記録更新ということもあるかもしれませんね。毎日川沿いを歩く鴨川もこの時期にしては水量がとても少ない状態、さて今年の梅雨入りはいつ?  
 

 

2019年06月19日 08:46

働きやすい会社とはどんな会社ですか

寂光院境内にて(20190618)
もし本日のタイトルの質問をみなさんにしたとき、何と答えますか。

回答はそれぞれ、みなさんの思うところや価値観によって異なると思います。私の顧問先さまでも、社員さんや従業員さんによっていろいろ意見を持っておられます。オーナーさまからも「いい会社、働きやすい会社ってどうあればいいと思いますか」と聞かれることがあります。そんなときに私が答えるのは次の3つです。

①人事評価が適正であること
誰しも自分の仕事ぶりや成果に対して、どういった評価がなされるかはモチベーションの大きな根源です。単に給与や賞与という結果も大事ですが、どういう評価基準に対して、どのように評価され、また何を求められているのかといったフィードバックがされることも大切です。評価が公正公平(フェア)に行われることが重要であることは言うまでもありません。

②上下や、現場と経営陣の間でのコミュニケーションが取れていること
上下とは同じ職場での上司・部下の間で、現場と経営陣とは、現場で働く社員の意見や声が経営陣に伝わり経営に反映されたり、逆に会社の経営目標や今後の計画が現場で働く社員にまで浸透するような仕組みがあることです。意見や要望を言ってもそれが無視されたり、あるいは経営陣が作った目標が単に絵に描いた餅、理想だけを掲げていては意味がありません。

③社員に何を求めるかが示され、それに対するフォローがあること
「会社の目標や方向を示すから、あとは自分で考えて行動しろ」という考え方では社員は動きません(動けません)。会社の目標や目指す方向はこうだから、あなたはこういう方向を目指して頑張ってください。そのために必要な支援としてはこういうものを準備しています」と伝え、その成果に対して評価をするという仕組みが求められます。

また、ここ最近ではセクハラやパワハラに対する社内の相談窓口を設けることも必要ではないかと思います。創業者であるオーナー社長がぐいぐい引っ張って会社を大きくしてきた過程では、これら➀~③はそれほど意識しなくてもよかったかもしれません。ところが、ある一定規模より大きくなれないことがあるとすれば、その原因は往々にしてこれらができていないことによる人材離れによるところが大きいのです。皆さんの会社ではいかがですか。
 

 

2019年06月18日 13:09

労働基準法って何?

もみじ(20190617)
私のシゴトにとって、もっとも重要であり、切っては切れないのが労働基準法です。4月から始まった働き方改革においても、その根幹にあるのはこの法律です。では、そもそも労働基準法とはどんな法律であるか、皆さん知っていますか。

労働基準法はその第1条に以下のように定められています。
「この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない」

労働基準法は、労働時間や賃金など、労働者が人として生活をするための労働条件の最低基準を定めるものであり、そこに関わる者は、その条件を低下させてはならないだけでなく、その向上に努めなければならないということです。簡単に言えば、労働基準法を下回る労働条件は認められないが、これを超える基準を定める場合にはその制限はないということになります。例えば労働基準法では労働時間の原則は1日8時間・1週間40時間と定められています。これを1日10時間・1週間50時間とすることはできませんが、1日7時間・1週間35時間と定めることはなんら問題はありません。

そして案外忘れられがちなこと、それはこの法律は、正社員だけでなく、有期契約社員や、パートやアルバイトといった短時間労働者や季節労働者であっても、労働者すべてに適用されるということです。もちろん、労働者の国籍も問われません。また、労働基準法は何も使用者や管理職だけが知っておけばいいというものではありません。労働者もぜひ知っておいた方がいい点がたくさんあります。以下は東京労働局にホームページにアップされている資料で、労働基準法のポイントがわかりやすく解説されています、さっと目を通すだけでも、いままで知らなかったことが一つや二つ見つかるはず、是非ご一読を。

パンフレット「労働基準法のあらまし」~ 東京労働局のホームページはこちら
 

 

2019年06月17日 18:07

改元から1ケ月半が過ぎました

ふらわー009(20190616)
平成から令和に改元されて早や1ケ月半が過ぎました。

もう世間ではすっかり新元号である令和がしっくり馴染んでしまい、個人的にも新元号という感覚がなくなりました。仕事柄4月から5月にかけては多くの書類を作成して行政機関に提出しますが、過去に作成した雛形をその都度令和に変更して対応し、一通りの対応を終えました。あと注意するのは7月の労働保険料の更新と標準報酬算定基礎届くらいでしょうか。

さて、厚生労働省や日本年金機構など、届出資料のダウンロードコーナーから取得できる雛形はすべて令和の表記となっています。もっとも私に関係のある行政機関だけなので、他はどうなんでしょう。ただし、先日も届け出に行った市内のハローワークに備え付けてある離職票などはまだ平成表記のものが並んでいました。在庫がなくなるまでと思われますが、「元号については新元号に訂正いただくか、平成31年での表記であっても受理します」との断り書きがされていました。ちなみに新元号に訂正の場合の訂正印は不要とのこと、ちょっとしたことですが、これは助かります。

その他、平成への改元のときほど、旧元号を訂正して表記したり、旧元号のまま書類が届いたりといったことが少ないように感じていますが、皆さんはいかがですか。やはり1ヶ月間の周知期間があったためでしょうか。もっとも、「前の改元のときを知らないので」という声が聞こえてきそうですが。
 

 

2019年06月16日 14:24

どっちもどっち、そこはどうでもいい

紫陽花(20190615)
ここ2,3日のテレビニュースを見ているとついつぶやいてしまいます。
「どっちもどっち、そこはどうでもいい」と。

その問題のきっかけになっているのは、今何かと話題の金融庁のあの報告書。老後までに2000万円の貯金が必要としたあれです。このブログでも早々に一度取り上げましたが、今回どっちもどっちと言いたいのは、永田町の人達の言動。どんな内容にせよ、行政機関が作成した報告書に対して、当初は一定の評価をしていたと思えばあっという間に手のひら返しのごとく否定する、受け取らないといきなり国民目線で批判を始める与党。一方でこれ幸いとばかりに「2000万円問題」と名付けて批判する野党、7月の選挙が近いというだけあって政争の具となっています。

そもそも、日本の年金制度では20歳以上の国民全員が加入する国民年金(基礎年金)と、サラリーマンが加入する厚生年金があります。国民年金は満額で779,300円、1ケ月あたり65,000円ほど。厚生年金は加入していた期間の報酬額と月数によって千差万別となりますが、平均で月額90,000~100,000円程度です。でもこの金額、国民年金は40年間払い、厚生年金も同様の期間でそれなりの給与を得ていた人の受け取る金額であり、さらに言えば加入できる制度にそもそも違いがありますよね。

自営業者や専業主婦といった人、国民年金加入者の半数近い人は国民年金にしか加入していません。現役時代の働き方や置かれている立場によって、加入できる年金制度が違う、年金受給額も大きな差が出るということは、制度上の仕組みとして肯定されています。先ほどの金額で言えば、仮に夫婦二人が自営業であった場合、受け取れる年金額は最高で13万円、とても年金だけで生活できる額ではありません。「2000万円問題」が出る以前からあったこの現実はどう考えられているのでしょうね。

公的年金だけで生活できるということを国が保障することは、現実的に無理がありますし、それはそれで不公平感があるように思えます。一定の自助努力はあって然るべきで、当初からそうであったはず。今の論戦を見ていると、理想と空論がぶつかっているようにしか見えないのですが、みなさんはどのように思いますか。
 

 

2019年06月15日 13:58

従業員が5人未満になったら

紫陽花(20190614)
個人事業の事業所において従業員が退職して5人未満となったとき、変わることがあります。

個人事業であればすべての業種という訳ではありませんが、健康保険や厚生年金の「適用業種」とされている業種の事業所においては従業員が5人以上か、5人未満かで「適用事業所」になるか「任意適用事業所」となるかが分かれます。つまり、健康保険や厚生年金への加入が必須となるか、任意となるかの境目ということです。ちなみに「適用業種」はほとんどの事業が該当しますが、該当しない「非適用業種」とは以下の業種です。
①農林業、水産業、畜産業等の第1次産業の事業
②理髪店、美容店、エステティックサロン等の理容・美容の事業
③映画の製作又は映写、演劇、その他興行の事業
④旅館、料理店、飲食店等の接客娯楽の事業
⑤弁護士、弁理士、公認会計士、社会保険労務士、税理士等の法務の事業
⑥神社、寺院、教会等の宗教の事業

もし、適用事業所であった事業所で従業員が5人未満となった場合に、事業主が勝手に健康保険や厚生年金から脱退できるか、というとそうではありません。その場合、従業員の4分の3以上の同意を得た上で、厚生労働大臣の認可を得て脱退することになります。脱退となった場合には、同意をしなかった従業員も含めて全員が脱退となります。もっとも、5人未満となっても脱退の申請をしなければ、そのまま任意適用事業所として加入し続けることになります。

逆に従業員5人未満でも加入したいという場合にはどうするか、この場合には従業員の2分の1以上の同意を得た上で、厚生労働大臣の認可を得て任意適用事業所として加入することができます。なお、これはあくまでも個人事業の話であって、法人については従業員の多寡は関係なく、すべて強制加入となりますのでご注意ください。
 

 

2019年06月14日 08:11
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