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ブログ(日々雑感)

特別療養環境室って知っていますか

竹中稲荷神社のさくら(20190404)
冒頭の「特別環境療養室」という言葉を聞いたことがありますか。あまり馴染みのない言葉ですが、「差額ベッド」と聞けばピンとくるでしょうか。

病院に入院したことのある人ならもしかして利用したかもしれませんが、よくテレビの医療ドラマなどで教授を初めとする多くの医師が入院中の患者を順番に見て回るシーン、一般的にその部屋にいる患者は6~8人のいわゆる「大部屋」といわれる部屋です。これに対して、個室など一定の条件を満たした部屋を「差額ベッド」と言いますが、これが「特別環境療養室」と言われるものです。

この差額ベッドの条件、厚生労働省の通達では以下のように定められています。
①一つの病室の病床数(ベッド数)は4床以下であること
②病室の面積は一人当たり6.4平方メートル以上であること
③病床ごとのプライバシーを確保するための設備があること
④特別の療養環境として適切な設備を有すること(個人用の机や椅子、照明など)


大部屋に入院する場合、その費用は健康保険で賄われるため通常の医療費を超える費用は発生しません。これに対し、差額ベッドを利用した場合には「特別環境療養室料」として追加料金が発生します。いわゆる差額ベッド料といわれるもので、この費用を民間の医療保険で補うことをよく薦められます。間違った方法ではありませんが、一口に差額ベッド代といっても、部屋のタイプや病院によって大きく異なります。というのもこの特別環境療養室料は各病院で料金を設定できるため。よってその料金はピンキリですが、厚生労働省の調査結果によればその平均は1日7,000円前後。もし入院した際の差額ベッドを保険で備えておくなら、5,000~10,000円というところが相場でしょうか。

厚生労働省の通知にはもう一つ基準が定められています。それは病院が設置することができる差額ベッドの数、民間病院で全体の5割、国が設置する病院は2割、地方公共団体が設置する病院で3割までと定められています。また差額ベッドに入院するには原則として患者からの申出とその同意を得る必要がありますが、病院の都合によりやむを得ない場合や、治療のために必要とされている場合には、患者の同意の必要なく差額ベッドに入院させることができます。ただしこの場合には差額ベッド代は請求できません。

あまり縁があってほしくないものですが、生命保険に入院特約を付けるときのトリビアとして頭の片隅でも置いておくといいかもしれませんね。

 

 

2019年04月04日 19:56

こんなときは随時改定の対象にはなりません

冷泉通りのさくら(20190403)
厚生年金保険料や健康保険料の算定基礎となっている標準報酬月額、給与の変動によって見直しとなるケースがいくつかあります。今日はよく受ける質問からいくつか抜粋です。

まず標準報酬月額の見直しにはその代表的なものとして「定時決定」と「随時改定」の2つがあります。定時決定とは、毎年1回、原則としてすべての被保険者を対象として、4月~6月に支払われた報酬を元に計算され、その年の10月から翌年9月までの保険料の基礎となる標準報酬が決定されます。この3カ月間の報酬には、残業手当も含まれることからよく「4月から6月は残業しない方がいい」とも言われますが、標準準報酬月額は毎月の保険料の基礎だけでなく、将来年金を受け取る時のベースにもなります。高くなればその分貰える年金もふえることになることを考慮すれば、どっちもどっちとも言えます。

次に随時改定、これは定時決定で決められた標準報酬月額が実態に合わなくなった場合(条件として2等級以上の変動があった場合)に、途中で見直すための仕組みです。いくつか条件を満たす必要がありますが、ここでよく受ける「こんな時は見直す必要があるの」の代表ケースを以下に紹介します。ここでポイントとなるのは、随時改定では「17日以上の勤務」「固定的賃金の変動」「2等級以上の変動」をすべて満たすことです。

①病気で欠勤して給与がゼロになったときはどうなるのか
給与がゼロになったとしても退職したわけではなく、厚生年金や健康保険の資格を失ったわけではありません。そのため病気休職中でも医療機関で健康保険証を利用して治療を受けることができます。もしゼロになったとしても、随時改定には該当しません。なぜなら、ポイントである「17日以上の勤務」を満たしていないためです。

②残業代が増えて給料が大きく増加した
いくら残業代が増えたとしても、「固定的賃金の変動」に該当しない賃金の上昇は随時改定の対象外となります。

③固定的賃金は下がったが、残業代が上がったことで2等級以上変動した
随時改定では「上がり・上がり」または「下がり・下がり」の原則といわれるものがあり、固定給が下がったのに、残業手当が上がったことで2等級以上の差が出ても対象とはしないことになっています。つまり標準報酬の平均を求める際には、残業手当も含めた全体で計算されますが、随時改定の条件としては、固定的賃金が上がった場合には2等級以上上がった、もしくは下がった場合には2等級以上下がった場合となります。

特に③についてはうっかり間違えてしまうケースが多いので注意が必要です。会社で給与計算を担当している人は、くれぐれもご注意を。

 

 

2019年04月03日 14:45

この国の情報管理は本当に大丈夫?

冷泉通りのさくら(20190402)
ちょっと仰々しい本日のブログのタイトル、でも本当にこんなことでいいのでしょうか。

昨日4月1日、新しい元号が決定し公表されました。私はその時間は顧問先でセミナー中であったため、知ったのは帰りの電車の中で見たスマホのニュースでした。新元号はことが事だけに、情報が漏れることがないよう、相当厳重な手続きを経て発表されたようです。また、政府は事前の新聞やテレビ報道を通じて、決定した新元号以外の「案」となったもの、あるいは考案者に関する情報は公表しないとなっていた「はず」です。

ところが今日、ネットで流れたニュースの見出し、「「英弘」「久化」「広至」「万和」「万保」 新元号原案の全6案判明」。考案者に関する具体的な情報も掲載されています。公表されること自体は問題ではないと思いますが、そもそも「公表しない」といった情報がその翌日には公知となる、これって情報管理として大丈夫なんでしょうか。それも明らかにしたのは政府関係者とのこと、大きな疑問符が付いてしまいます。

言うなら言う、言わないなら言わないという最初のルールだけのことなんですが、こういとも簡単にルールが変わるというのは今回の元号に関わらず、この国のリスク管理ができていないことをさらけ出しているように見えて仕方がありません。一方で、公表しないという方針であったなら、知り得た情報をなんでも報道してよいというマスコミの対応もいかがなものかと思います。

せっかくの明るい、これから期待を持つことができるできごとであっただけに、今回の「漏洩」はなんとも後味の悪い、ちょっと残念なできごとです。みなさんはどう思われますか。

 

 

2019年04月02日 15:31

2つのセミナー講師を務めてきました

研修テキスト(20190401)
2つのセミナー講師を務めてきました。

例年、研修のご依頼をいただくある顧問先さま、今年も午前中の約2時間をいただき、2つの研修を開催させていただきました。全職員さまを対象とした情報セキュリティ研修と新入社員を対象とした給与に関する研修です。

情報セキュリティ研修は、個人情報取扱事業者として守るべきこと、注意すべきことや普段の仕事の中に潜んでいる情報漏洩のリスクについて、こちらの顧問先さまの場合には年1回行っている研修です。皆さんも職場で、同じような研修を受けているのではないでしょうか。特にプライバシーマークの認定を受けている企業の場合には、教育として義務付けられているものです。初めて実施したのが3年前、この時は「いきなりそんなことを言われても、そんなことを守っていたら仕事進みません」といった意見も職員からあったほどですが、事業主さまが積極的に取り組まれた結果、今は「個人情報の大切さ」を全職員の共通認識として持っていただけるようになりました。

給与に関する研修、こちらは新入社員の方々に給与明細から見える社会の仕組みを知ってもらおうと、昨年から初めている研修です。学生時代のアルバイトで貰う明細と違い、社会人の給与明細は社会保険料や税金が数多く控除されることになります。単に「なんかいろいろ引かれているなぁ」で終わらせるのではなく、どういう基準でこの控除額となっていて、どういう時に使える保険なのか等、余り詳しくなりすぎず、具体例も交えてお話ししてきました。ほんの少し、社会人としてもらう給与明細の意味を理解していただけたのではないかと思います。

同様の研修をいくつかの顧問先で開催しますが、この研修で個人的に楽しみなことは、新入社員の方々と顔合わせができること。顧問先の「人」に関する仕事に携わっている訳ですから、今年はどんな人が入ってきたのかを知ることは大切です。また、新入社員の方々には「この会社には社会保険労務士という人が労務管理をしていて、いろいろ相談にもものってもらえるんだ」と知ってもらえる機会でもあります。とても有り難い、貴重な時間です。

まもなく始まる新しい時代「令和」、今年の新入社員はまさにこの新しい時代に自身の可能性が試される方々です。皆さん頑張ってください!

 

 

2019年04月01日 14:42

M67・T11・S25・H88

御所の山桜(20190331)
いよいよ明日、新元号が発表されますね。

この週末もいたるところで平成や新元号関連のニュースやテレビ番組を見かけます。世のすべての人が初めて経験する事前に準備される「改元」、一生にそう何度も経験できることではないだけに不謹慎かもしれませんが、ちょっとしたお祭り騒ぎのようです。

それにしても新元号に求められる条件、なかなか難しいですよね。「読みやすく、書きやすく、分かり易く、漢字2文字で、イニシャルが被らない、俗用されていない、地名や企業名を避ける」果たしてこれをすべて満たす、どんな元号が発表されるのか、興味津々です。

31年前、今の平成を発表した当時の小渕官房長官が、その後「平成のおじさん」と言われるようになったのはあまりに有名な話ですが、さて菅官房長官は明日どのように発表するのか、こちらも注目されますね。

私はSEとしてシステム業界にいた時、あるいは今の仕事でもよく生年月日を扱います。そこで呪文のように覚えているのが今日のブログのタイトル。これ何か分かりますか。さすがにM67を使うことは少なくなりましたが、これは和暦➡西暦に変換するときに加算する値です。明治(M)は67、大正(T)は11、昭和(S)は25、平成(H)は88を和暦に足すと西暦になります。例えば私が生まれた昭和41年なら25を足すと西暦1966年といった具合です。ただし、明治と平成は世紀を跨いでいるので注意が必要です。

さて次は、どんなイニシャルになるのでしょう。ちなみに加算する数字は19です。

 

 

2019年03月31日 06:35

企業や職場で大事なこと

桜の蕾(20190330)
週明け4月1日から新年度が始まります。多くの新入社員を迎える一方で、今月末で職場を去った同僚や先輩社員がいるという方も多いのではないでしょうか。

職場を去っていった人の中には、少なからず中心的な役割の人であったり、仕事のデキル人、優秀な人であった人がいませんでしたか。もちろん、会社や職場は組織である以上、退職によって一時的に影響は出ても、いずれそれを補っていくものです。ただ意外に身過ごされてしまうのが、なぜ退職していくのかというその原因を考えること。そこに不満や不安があるから、その人達は退職していったのです。ではどんなことがその理由にあるか、みなさんの会社や職場でこんなことありませんか。

私も28年間企業に属していて、多くの退職者を見てきました。また仕事でお付合いのあった人や友人で転職した人も数知れません。自身も退職を2度経験しています。そんな経験の中で見聞きした共通項を2つ紹介します。
【1】会社(職場)が目指す方向が見えない、あるいは現実的でない
どんな会社でも何かしらの目標を持って企業活動をしています。会社の目標は、組織や社員のレベルにそれぞれブレイクダウンされて、組織や社員はその目標に向かって働いています。しかしその目標や目指すところが、あまりに現実と違い過ぎたり、あるいは目先のことばかりにこだわる余りに、長期的なものが何も見えないという状況では、将来に魅力を感じることができません。数字ばかりを過度に追いかけていませんか、夢物語ばかりを語っていませんか。

【2】自分が成長できる組織でなくなったこと、成長できる場がなくなったこと。
仕事のできる人、優秀な人、目指すものがある人は向上心を常に持っています。そんな人が会社や組織の中で、それができなくなったとき、あるいはもうこれ以上成長できないと思ったときは退職する大きなきっかけになります。会社ができて10年、20年経過しているが社員数がなかなか増えない会社は、このケースで退職者が続いている可能性があります。同じ仕事をルーチンワークのように続けていると、社員の成長が会社の業務の質の成長を追い越してしまうためです。

私自身も自分のやりたいことが組織の中ではできない、できなくなったというのが大きなきっかけでした。もし皆さんの会社で、この2つに重なるところがあれば、新しい環境作りや目標の設定など検討されてはどうでしょうか。

 

 

2019年03月30日 11:50

やはり最後は国が決めることになりました

御所の枝垂れ桜(20190329)
このブログでも何度となく取り上げてきたふるさと納税、とうとう本丸の出番となってしまいました。

ふるさと納税のメリット、我々納税者は自治体へ納税(実際には寄付)した分、住民税などが減額となり、かつ納税した自治体から返礼品がもらえること。自治体はその分歳入が増えることで住民サービスなどの向上につながること。ただ、本来の思惑通りとはいかず、自治体はその地域とは似ても似つかないような、あるいは高額な返礼品を宣伝し、納税者もそういった自治体を探して納税するといったことが話題になっていました。特に大阪府の泉佐野市はアマゾンギフト券を返礼品とするなど、ちょっと首を傾げたくなるようなところも出てきています。

このような状況にいたり、とうとうこの制度は6月から総務省(=国)がある意味で監督役として介入することになるようです。一定基準を満たすかどうかの事前審査による「指定」を受けることが必要で、新聞によれば前出の泉佐野市などは指定から外れる可能性が高いとのことです。ちなみにその一定基準とは
➀返礼品は地場産品であること
②返戻品の金額は寄付された額の3割以下
③返礼品を強調した宣伝広告をしない

というもの。これを機にふるさと納税の仕組みは大きく変わるかもしれません。

まずは返礼品が地場産品に限定されることで、そういった品物を準備できない自治体は返戻品を利用したふるさと納税は難しくなります。また、返礼品を強調した宣伝ができないとなれば、ネットにあるいくつかのサイトもその表現方法は今まで通りとはいかないでしょう。そもそもこういったサイト、おまとめサイトとしては便利ですが、その存在が自治体間の返礼品の競争を煽ったのではないかと思うのですが、いかがでしょう。

ただ、出身地であるとか被災地のためなど、そもそも返礼品などを前提としないふるさと納税をしている人も多くいることも事実です。多少の「お返し」はあってもいいのですが、最初から今回示されたような基準があればよかったのにと思ってしまいますね。

 

 

2019年03月29日 10:55

皆さんの会社の申請書はどうなっていますか

あおぞらとくも(20190328)
いよいよ4月1日まであと4日となりました。4月1日は新元号の発表だけではなくもう一つ、いよいよ働き方改革が具体的に始まります。

最初に始まる改革はもうみなさんもご存知のとおり、「有給休暇取得の義務化」です。簡単に言えば年間で10日以上有給休暇を付与される労働者に対しては、そのうちの5日について使用者が時期を指定して取得させなければならないという制度です。もっとも使用者が時季指定をする以前に、すでに労働者が5日以上取得していたり、あるいは申請している場合は含まれません。

さて、皆さんの会社では有給休暇を取得する際に、形式の違いはあれど何らかの申請書を提出すると思います。一般的には申請日や取得(希望)日があり、申請者と上長がハンコを押す欄などがあるでしょうか。そしておそらく取得理由についても記載するのではないかと思います。では、「取得理由って必ず書かないといけないものか、本当のことを書かないといけないのか、嘘を書いたらどうなるのか」と思ったこと、一度はありませんか。

まず、有給休暇取得の大原則として、労働者はその取得理由を告げる必要はありません。もし書きたくなければ書く必要はなく、書かなかったことを理由にして使用者は取得を認めないということはできないのです。申請書に取得理由の記入欄があること自体はよいのですが、ここに記載するかどうかは労働者の任意でよいということです。ただ、使用者側としては取得事由を知りたいという場合があります。例えば、同じ時期に多くの労働者が申請をした場合。その理由によっては休ませてあげたい人と、少し時期を変更してもらいたい人が出てくるかもしれません。理由によって取得を拒否することはできませんが、時期を変更してもらうことは「時期変更権」として労働基準法で認められていますので、その判断基準として取得理由を聞くことは問題とはされません。

最後に、もし取得事由に本当のことを書かなかったら、虚偽の理由を書いたらどうなるか。虚偽であることがわかり、有給休暇を取り消したり、減給制裁として賃金を減らすということは過去の判例で違法とされています。もし就業規則等で「会社への申請書類などに虚偽があった場合に何らかの処分をする」と明記されている場合に、これを適用して処分をすることは可能ですが、この場合でもその程度が重いものは認められない可能性が高いと思われます。

 

 

2019年03月28日 14:21

あの検査、いつもと少し違いました

八坂の塔(20190327)
今日の午前中、定期健康診断に出かけてきました。

健康診断は半年に一度受けているのですが、今回は年1度の受診項目の多い回。協会けんぽに加入していて35歳以上の人なら受けたことがある「上部消化管X線造影撮影」、いわゆるバリウム検査も受けてきました。

会社員の頃も毎年1回健康診断があり、これは法律で義務付けられているため当然のことですが、大阪市内の医療機関で受けていました。ちなみに法律で定めらている診断項目にはどのようなものがあるか、知っていますか。労働安全衛生規則第44条で、年1回行う定期健康診断について以下の項目を定めています。(年齢や条件によって一部実施をしなくてよい項目あり)
➀既往歴及び業務歴の調査
②自覚症状及び他覚症状の有無の検査
③身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
④胸部エックス線検査及び喀痰かくたん 検査
⑤血圧の測定
⑥貧血検査
⑦肝機能検査
⑧血中脂質検査
⑨血糖検査
⑩尿検査
⑪心電図検査

これをみると、胃に関する検査は定められていません。バリウム検査は協会けんぽの場合、「保険で一定の費用を負担するので、受診をおススメします」といっている項目で、必須ではないのです。そのため会社によっては実施していないところもありますし、人によっては「どうしても苦手で受けたくない」ということであっても、特に問題にはならないということです。

さて私が今日受けた医療機関、バリウム検査の際に最初に飲まなけれなならない胃を膨らませるための発泡剤の「飲み方」が少し変わっていました。今まで受けたところでは、発泡剤と一緒に渡される小さな紙コップにほんの少量の水が入っていて、バリウムを飲む前に飲んでいましたが、こちらでは水ではなく、バリウムと一緒に飲むという方法だったのです。検査技師さん曰く「飲みやすくないですか」の通り、あの発泡剤を飲んだ後に襲われる「げっぷ」を我慢する必要がなかったのです。バリウムもそれに応じた少し違った仕様になっているものであるとのこと。京都市内ではまだ8~9割は水で飲むということで、少しでも検査がし易いよう、抵抗感を和らげるようになっているようです。

とりあえず今日結果がわかる範囲内では問題ありませんでしたが、さて結果はいかがなもんでしょうか。

 

 

2019年03月27日 15:40

住民税の納税は特別徴収が原則です

醍醐寺の水面(20190326)
顧問先企業さまの給与計算業務をしていると、一部の人ですが住民税を給与からの源泉徴収、いわゆる「特別徴収」をしていない人がいます。

みなさんの給与明細からは2つの税金があらかじめ源泉徴収されています。一つは所得税、そしてもう一つが住民税です。所得税は毎月の額面の給与額から社会保険料等を控除した額をもとに、国税庁が作成する源泉徴収税額表から求めた税額が控除されます。また住民税は前年の給与額を元に、各市町村から特別徴収義務者(給与を支払う事業者)に通知された税額が毎月控除されています。

後者の住民税についてもう少し詳しく。この税額がどのように決まるのかというと、皆さんが毎年12月から1月に会社から受け取る「源泉徴収票」、ほぼこれと同じ内容の「給与支払報告書(個人用明細)」というものが会社から皆さんが住んでいる市町村に提出されています。市町村はここで報告された所得金額から住民税を計算し、特別徴収義務者に通知しているのです。このとき、住民税の納付方法は原則として6月から翌年5月までの12回、特別徴収という方法です。この徴収方法は地方税法で定められており、京都市・京都府及び府内市町村でも、平成30年度から,原則としてすべての事業者を「特別徴収義務者」として指定し、この納税方法を推し進めています。

特別徴収義務者である事業者からは、毎年1月末までに、各市町村に給与支払報告書を提出しますが、ここである条件に該当する場合には、「普通徴収」として報告することができます。つまり、社員が自分で年4回住民税を納付する方法です。そのある条件とは、
➀退職者又は退職予定者(5 月末日まで)又は雇用期間が1年未満で再雇用の見込みがない
②毎月の給与が少額のため,特別徴収税額を引き去ることができない
③給与の支払いが不定期
④他から⽀給されている給与から個人住民税が特別徴収されている
⑤専従者給与が支給されている
⑥特別徴収の対象者数が2 ⼈以下の事業者
この条件のいずれかにあてはまる場合、事業者は「個人住民税の普通徴収への切替理由書」を添付し、「給与支払報告書(個人用明細)」の摘要欄に➀~⑥のいずれの理由に該当するのかを記載しなければなりません。以前は単に「普通徴収で」と申告すればよかったのですが、平成29~30年度以降は正当な理由がなければ原則として特別徴収しか認められなくなっています。

給与からの特別徴収ではなく、普通徴収として親が住民税を代わりに納付していたということもあったようですが、相応の所得があるならば、税金も自分できちんと払うことも大事ですねよ。

 

 

2019年03月26日 15:47
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ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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